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1997 年度 実績報告書

大発生周期の異なるキシャヤスデ種群の集団生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09839011
研究種目

基盤研究(C)

研究機関信州大学

研究代表者

藤山 静雄  信州大学, 理学部, 教授 (70109164)

キーワードキシャヤスデ / 周期的発生 / 生活史 / 土壌動物 / 染色体
研究概要

1997年度に成体が見られる山梨県塩山市、及び東京都青梅市で6月に成体の密度調査を行った。成体はこの地域の山岳域に広く生息し、密度は場所によって0.2-20/平米であった。幼生は全く見られず、8年の厳密な周期が維持されていることが再確認された。秋季に、新たに成体が出現する予定の長野県伊那市南アルプス山麓で成体の発生調査を行った。成体の発生している地域はかなり限られていた。しかし、地区の標高1200m前後の地域のカラマツの混交林内成体が2-10/平米程度生息しているのが確認された。林道沿いの調査では死体が数キロメートルに渡って観察された。この地域でも採集は成体のみで幼生は全く見られなかった。発見された成体は、一部は乳白色で体色が十分発現しておらず、この年の晩夏に成体に脱皮したばかりであると推定された。このように、両地域では何れも成体が見られたが、発生周期が1年異なったものであることが確認された。その他の発生周期の地域では6齢、5齢、4齢の幼生の生息が再確認された。
新成虫の飼育実験では、低温処理前には全く交尾を確認することは出来ず、やはり越冬前には交尾は行わないと言うこれまでの筆者等の結論と同じ結果が得られた。この点については、再度検討し確認したい。
異なった齢期の幼生の混合飼育実験では、6齢と5齢の混合飼育室内実験は十分な個体の生存が見られ、実験は現在も進行中である。一方、野外での混合飼育実験では、生存個体が3カ月後には発見できなくなり、継続が困難となった。これについては、再度実験を行って、検討する予定である。室内での成虫の飼育実験では、順調に産卵させることが出来、400-600個/個体を得ることが出来た。しかし、卵を使った染色体数の確認はうまくできなかった。今後、産卵日からの日数の異なる卵について細かく実験してみる必要がある。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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