研究課題/領域番号 |
09839018
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
研究機関 | 鳴門教育大学 |
研究代表者 |
清水 宏次 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (40090427)
|
研究分担者 |
小汐 千春 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助手 (60263878)
工藤 慎一 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助教授 (90284330)
竹中 修 京都大学, 霊長類研究所・分子生理研究部門, 教授 (00093261)
|
キーワード | マイクロサテライトDNA / マグネットビーズ / クローニング / 繁殖戦略 / 親子判定 |
研究概要 |
本年度は主としてマイクロサテライト領域のクローニング方法の開発を行った。 まず、対象動物のサンプルからDNAを抽出・精製し、制限酵素で消化したのち150塩基対から350塩基対の長さのものを集め、プラスミドに組み込み、大腸菌中で増殖させた後、ヘルパーファージを用いて一本鎖にし、マグネットビーズにつけた(GT)_<25>プローブを使ってマイクロサテライト領域を持つと思われるものを採取した。この際の温度設定をさまざまに変えて実験を行い、もっともよく採取できる条件を検討した。その後、採取したマイクロサテライト領域を含むプラスミドを二本鎖にした後、再び大腸菌中で増殖させた後、プラスミドだけを分離してプラスミド中の目的のDNAの塩基配列を決定するという実験を繰り返し行った。また、近年発表されたマイクロサテライト領域のクローニングの方法である、挿入配列を持つ一本鎖プラスミドにGTリピートのオリゴヌクレオチドを加え、ハイブリダイズしたもののみをDNAポリメラーゼで二本鎖にしてマイクロサテライト領域を特定するという方法も同時に行い、新しい方法と比較・検討した。さらに、鱗翅類ではGTリピートが取れにくいという報告もあるので、蛾の場合についてはGATAリピートやGACAリピートについても、同様の方法で採取する実験を行った。 対象動物としては、まず方法の開発のためにヒトのDNAを用い、ついで蛾のDNAとして、マイマイガLymantriadisparのDNAを用いた。既に新しい方法を用いていくつかのマイクロサテライト領域の特定に成功しているが、まだ採取の効率が低いので、現在、さらに採取効率を上げるための条件設定を行っているところである。また、その他にはカメムシ類やヤスデ類のDNAも抽出も行っており、今後の実験に用いる予定である。
|