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1999 年度 実績報告書

古細菌サーモプラズマの細胞骨格と脂質合成系の研究

研究課題

研究課題/領域番号 09839033
研究機関東京薬科大学

研究代表者

山岸 明彦  東京薬科大学, 生命科学部, 助教授 (50158086)

研究分担者 荒川 秀雄  東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (80211704)
キーワードサーモプラズマ / 細胞骨格 / 古細菌 / エーテル脂質 / タービネフィン / テトラエーテル脂質
研究概要

サーモプラズマの細胞骨格様構造の生化学的分析を行った。サーモプラズマの菌体を培養し集菌、洗浄の後、非イオン性活性剤Triton X-100を用いて処理することにより、細胞骨格様の不溶性画分を得ることができた。これを可溶化した後に、陰イオン交換カラム、ゲル濾過カラムを用いて部分精製を行った。その中から、温度pH等などの条件を変化させることで、解離、凝集するタンパク質を含む分画をいくつか得ることができた。その構造を電子顕微鏡で観察したところ、細いチューブ状の構造および網目状の構造をとる画分が見られた。こうした画分をSDSポリアクリルアミド電気泳動によって分析し、構成するタンパク質のアミノ末端のアミノ酸配列を決定した。
サーモプラズマの菌体にC14でラジオアイソトープ標識したメバロン酸を取り込ませた後に膜脂質を抽出し、様々な極性基の種類を持つジエーテル脂質とテトラエーテル脂質を二次元の薄層クロマトグラフィーによって分離した。取り込み時間によっていくつかのスポットがオートラジオグラフィーによって見いだされた。これらのスポットの構造を推定した。長時間の取り込み反応を行うとサーモプラズマの主要極性脂質、すなわちリン酸グリセロールと糖を結合したテトラエーテル脂質が蓄積した。テトラエーテル脂質合成阻害剤(タービネフィン)を添加すると主要極性脂質合成は阻害され代わりにジエーテルが蓄積した。阻害剤の存在下で蓄積する脂質、及び、阻害解除後に合成される脂質を分析することから、テトラエーテル脂質合成経路を推定することができた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Motono,C.,: "Urea-induced unfolding and conformational stability of 3-isopropylmalate dehydrogenase from the thermophile Thermus thermophilus and its mesophilic counterpart from Escherichia coli"Biochemistry. 38. 1332-1337 (1999)

  • [文献書誌] Tamakoshi,M.: "An efficient gene replacement and deletion system for an extreme thermophile, Thermus thermophilus"FEMS Microbiol.Lett.. 173. 431-437 (1999)

  • [文献書誌] Akanuma S.: "Further improvement of the thermal stability of a partially stabilized Bacillus subtilis 3-isopropylmalatedehydrogenase variant by random and site-directed mutagenesis"Eur.J.Biochem.. 260. 499-504 (1999)

  • [文献書誌] 山岸明彦: "進化分子工学を利用した蛋白質分子育種の実例3)耐熱性酵素の低温適応"化学と生物. 38. 118-121 (2000)

  • [文献書誌] 第13回「大学と科学」公開シンポジウム組織委員会編: "「生きている地球の新しい見方:地球・生命・環境の共進化"クバプロ. 202 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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