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1998 年度 実績報告書

南極環流の成立がもたらした海洋プランクトン珪藻の変遷

研究課題

研究課題/領域番号 09839042
研究機関国立科学博物館

研究代表者

谷村 好洋  国立科学博物館, 地学研究部・古生物第四研究室, 室長 (80141985)

研究分担者 岩井 雅夫  高知大学, 理学部, 助手 (90274357)
キーワード海洋プランクトン / 南極環流 / 珪藻
研究概要

現在の海洋表層循環やグローバルな気候システムは、南極環流の発達によりはじめて成立したと考えられている。一方、南極環流の発達は、海洋循環を活発にし、プランクトン珪藻の生産量を増加させ、さらに珪藻の進化速度を早め、地理的分布を強く支配したであろうと推察される。時系列にそってこの推察を検証し、今日の海洋プランクトン珪藻群の成立過程を明らかにするため本研究を進められている。
4年計画の2年目に当たる今年度は、南極大陸周辺から採取された表層堆積物試料中の珪藻群集や北西大平洋から採取されたピストン・コア、さらに陸上セクション試料の珪藻群集解析を行った。その過程で、生産量、地理的分布、進化過程を検討すべき珪藻種が、その分類学的検討を経て決定された。
1) 南極大陸周辺(南大洋)
Fragilariopsis curta,F.cylindrus,F.kerguelensisがこの海域を特徴づける種群として選択された。なお、EcurtaとF.cylindrusばIce Alpae"である。これらの種のDSDP-ODPコア上での時空分布の解析を通じて、この南大洋特有の珪藻群集の成立時期、成立過程が明らかにされつつある。
2) 大平洋・インド洋
この海域は、少なくとも4゙Plakton Provinces"から成り立っている。これらの海域全てに多産し、生存期間が長く、溶解に強い種として、Thalassionema nizschioidesとその変種(Thalassionema nitzschioides var.incurvata,var.inflata,var.parva)が選択された。同種は、南極環流の成立発展、中期中新世における゙Subtropical Convergence″の成立などと密接に関連して、種分化をくり返してきたことが今年度の研究で予察された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 伊藤知佳・入月俊明・岩井雅夫: "第一瀬戸内区中新統(師崎,岩村,富草層群)の珪藻化石と年代" 地質学雑誌. 102(2). 152-155 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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