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1997 年度 実績報告書

日本のホームレスの特性とその構造分析-名古屋のホームレス実態調査を通して-

研究課題

研究課題/領域番号 09871040
研究機関中京大学

研究代表者

岡本 祥浩  中京大学, 商学部, 助教授 (70211810)

キーワードホームレス / 名古屋
研究概要

本年度は、東京(山谷を中心に)・大阪(釜崎を中心に)・神戸におけるホームレスの状況を視察し、支援団体等にヒアリングを行った。また公的扶助研究全国セミナーや日本社会福祉学会に参加し、全国的なホームレスの状況把握に努めた。
名古屋市のホームレスについては、「夏祭り」「越冬活動」「炊き出し」などに参加し、ホームレスの状況に関する情報を収集した。また平行して「夜廻り」活動に参加し、ホームレスの実体を視察するとともに支援活動団体からホームレスの状況をヒアリングした。そうした活動を通して近年、ホームレス支援団体がいくつも活動していることを認識した。
ホームレスの野宿形態は様々である。第一タイプとして名古屋駅周辺は移動を余儀なくされるので手荷物1〜2個の軽装である。段ボールや新聞紙を敷いたり体に巻き付け路上で寝ている。寒さをしのぐため駅のコンコースなど数十人が集まって寝ている場所もあるが、終電とともに追い出されるということで、駅周辺の建物の陰に寄り添うように寝ている者も多い。名古屋駅南の高架下では段ボールを使用し簡単な小屋を作っている者もいる。
第二タイプとして栄や大道り公園などの高架下では木材などを使用し、かなり堅固な小屋を構築して生活をしている。家財道具も炊事道具などを小屋の廻りに配置したり、様々な物品を集め生活している。名古屋駅周辺のホームレスと違い、かなり定住性の強い路上生活形態である。このようにホームレスと一言では表せず、形態から大きく駅周辺の移動型と公園や高架下の定住型に分けられることが認識された。
ホームレスを多く生み出す重要な要件である低住居費住宅が減少している事実を統計書や簡易宿泊所の現地視察から明らかにした。平成10年度は、ホームレスへのヒアリング調査を進めることと欧米のホームレスとの比較を文献調査によって行う予定である。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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