研究概要 |
平成十年度研究報告 今年度は大連市図書館、陜西省師範大学など主に中国に現存するものの調査を行った。殊に大連市図書館に所蔵するものは、一度日本に渡来したものの、戦時中大谷氏によって、旧満州へ持っていき、「大谷文庫」に収めたので、現在日本には確認できないものが10点ほどあった。今年度購入した『古本小説集成』第1、2、3集には、中国各地に所蔵する才子佳人小説を22点所収されている。 1、快士伝 16巻2冊 12、終須夢 2巻18回1冊 2、醒名花 16回 1冊 13、女開科伝 12回1冊 3、情夢析 4巻20回1冊 14、燈月縁 12回1冊 4、錦香亭伝 4巻16回1冊 15,珍珠舶 6巻18回1冊 5、画図縁伝 16回1冊 16、隔簾花影 48回2冊 6、鳳凰池 16回1冊 17、風筝誤 8回1冊 7、警夢啼 6回1冊 18、鉄花仙史 26回2冊 8、麟児報 4巻16回1冊 19、定情人 16回1冊 9、巧聯珠 4巻15回1冊 20、賽花鈴 16回1冊 10、胡蝶媒 4巻16回1冊 21、賽紅絲 16回1冊 11、帰蓮夢 40回1冊 22、合蒲珠 4巻16回1冊 この中に大連図書館に所蔵のものが8点含まれ、『珍珠舶』は唯一現存する貴重本で日本の抄本である。以上のものを『江戸時代における渡来中国才子佳人小説叢書』として、引き続き信大付属図書館に収めた。残りの部分(20点ほど)は次年度に購入し、『江戸時代における渡来中国才子佳人小説叢書』を完成する。今年度に資料編(2)の作成を終えて、資料編(1)と併せて公開する予定だったが、資金不足で次年度に持ち越される。
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