本年度は、金融仲介機関のリスク管理のうち、市場リスク管理、特に金利変動リスクの管理の新たな展開に焦点を当てた研究を中心に行なった。 市場リスク管理に関しては、金利スワップとユーロ・ストリップの金利リスクのヘッジ効率について検討を加えた高橋(1995)およびディスカウント・ファクターの推計方法を扱った高橋(1996)の研究を足掛かりとして、金利リスク管理手法の検討とその効率性を検討し、これをさらに発展させ、一般的な金利リスク管理問題の検討をした。 また、実際に銀行はALMの一環としての市場リスク管理については、いくつかの地方銀行の東京支店でのヒアリングも実施した。 こうした研究成果の一部を、各種デュレーション概念の整理として『高千穂論叢』に掲載した。
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