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1997 年度 実績報告書

表現論における新手法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 09874009
研究機関大阪大学

研究代表者

村上 順  大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90157751)

キーワード位相幾何学 / 結び目理論 / 3次元多様体 / コンツェビッチ不変量 / 量子不変量 / 普遍摂動不変量 / コード図
研究概要

3次元多様体の普遍摂動不変量についての研究をすすめている。この不変量は,結び目の普遍Vassiliev-Kontsevich不変量を用いて構成されている。普遍Vassiliev-Kontsevich不変量は,結び目の量子不変量や有限型不変量といった,多くの不変量を統合した。それゆえ,普遍摂動不変量も3次元多様体の多くの不変量を統合すると期待されている。
まず最初に,結び目の普遍Vassiliev-Kontsevich不変量から出発して,3次元多様体の普遍摂動不変量を構成した。実際には,不変量の族が得られるのであるが,これらの不変量にはお互いに関係があり,まとめて考えることができることを示した。構成するにあたっては,3次元多様体を結び目を用いて表示する方法を用い,Kirbyの変型と呼ばれるもので不変となるようなものを普遍Vassiliev-Kontsevich不変量から取り出した。
次に,普遍摂動不変量を,境界のある3次元多様体に対して拡張した。そして,位相的場の理論の立場から考察した。例えば,2つの3次元多様体を境界で張り合わせたときに不変量がどうなるか,といった性質について研究した。
さらに,このことをもちいて,曲面の写像類群の表現を構成する一般的な手法を得た。この群は,対応する曲面を境界とする3次元多様体の普遍摂動不変量に作用するのだが,この作用を調べる方法を提示し,簡単な場合について具体的な表示を得た。この方法により,写像類群を用いて定義されている不変量と,普遍摂動不変量とを比較することが可能となり,普遍摂動不変量と他の様々な3次元多様体の不変量との比較に役立つと期待される。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] T.T.Q.Le, J.Murakami, T.Ohtsuki: "On a universal perturbative invariant of 3-manifolds" Topology. (発表予定).

  • [文献書誌] J.Murakami, T.Ohtsuki: "Topological quantum field theory for the universal quantum invariant" Communications in Mathematical Physics. 188. 501-520 (1997)

  • [文献書誌] T.T.Q.Le, J.Murakami: "Parallel version of the universal Vassiliev-Kontsevich invariant" Journal of Pure And Applied Algebra. 121. 271-291 (1997)

  • [文献書誌] J.Murakami: "Representation of mapping class groups viu the universal perturbative invariant" Proceedings of Knots 96,World Scientific Publishing Co.573-586 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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