研究分担者 |
栗林 勝彦 山理科大学, 理学部:, 講師 (40249751)
示野 信一 岡山理科大学, 理学部, 講師 (60254140)
玉村 章枝 岡山理科大学, 理学部, 教授 (70068914)
吉田 憲一 岡山理科大学, 理学部, 教授 (60028264)
永田 雅宜 岡山理科大学, 理学部, 教授 (00025230)
|
研究概要 |
多変数超幾何微分方程式系の現代版としては,グラスマン多様体の概念の拡張であるコンパクトエルミート対称空間である上のある種の同変D加群や,そのアフィン版であるA超幾何系が代表的である.青本和彦氏やGelfand学派によって,ここ十数年のうちに,この分野は大きく成長したように見える. コンパクトな対称空間上の理論は大域的な見地とルート系などのリ-理論との関連で興味深く,齋藤睦氏や谷崎俊之氏によって進展がある. 代表者は,まず,一般のA超幾何系の正則性を同変D加群の理論を応用して証明した(引用文献).さらに具体的な研究を行うべく,A超幾何系の環論的構成と,トーリック多様体との類似によって,系を定義するユークリッド空間内の凸多面体の幾何学的性質との関係を調べた.さらに詳しく言えば,系の階数(局所独立解の個数)が,適当な条件の下で,この多面体の体積と等しいということは以前から分かっていたが,我々が得た正則性の結果を始めとする観察によって,系の特異点の近辺での解の様子や,その精密化である偏屈層の不変量と多面体の面,辺,稜等の繋がり具合についての関連が分かってきた. 他に分担者である吉田,永田による可換環特に単純拡大の研究と,栗林によるループ空間のコホモロジー環についての結果がある.
|