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1997 年度 実績報告書

モデル理論における弱い同形概念の導入とその研究

研究課題

研究課題/領域番号 09874040
研究機関筑波大学

研究代表者

坪井 明人  筑波大学, 数学系, 助教授 (30180045)

キーワードモデル理論 / 順序構造 / フィルター / ラムゼ-の定理
研究概要

本年度の研究においては、同形概念を弱くとらえて、線形順序が埋め込めるかどうかについて考察を加えた。その意味は、eq-構造(もとの構造を同値関係で割って出来る構造)で線形順序と同形なものがあるか否かを考察することである。
まず次の定義を与える。Mを無限順序構造とする。勝手なm個の元をその構造から持ってきたとき、その中に少なくとも1組の比較可能な元があるとき、Mをm-線形的であると呼ぶことにする。明らかにm=2のときは、線形性を意味して、mが大きくなるほど本来の線形性から離れてゆく。
しかしながら、無限ラムゼ-の定理によれば、Mは無限の線形部分順序構造を持つことは分かる。もっとも、それは超越的に定まるのであって、(eq-)理論式で書かれるとは限らない。しかし、次が成立することを発見した。
*)Tをm-線形的な理論とする。このとき、Tは線形順序構造を翻訳(eqの意味でinterpret)する。
また、翻訳の意味を強く制限して、パラメータを許さないということにすれば、上の(*)に反例が存在する。これは次の結果から分かる:
**)Mを線形順序とする。フィルターFがある種の性質を持てば、MのFによる積はいかなるm-線形順序もパラメータなしでは翻訳しない。またMのm個の積はm上の自明なフィルターによる積と考えられるが、この構造はm-線形順序をパラメータなしでは翻訳しない。
なお上記研究結果は若井健太郎氏(筑波大学大学院研究生)との共同研究の中で得られたものである。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Anand Pillay: "Amalgamations preserving No-categoricity" the Journal of Symbolic Logic. 62・4. 1070-1074 (1997)

  • [文献書誌] Koichiro Ikeda: "On theories with three countable models" Mathematical Logic Quaterly. 44巻. (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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