研究概要 |
パソコンで容易に正確に結果の得られる統計処理システムの研究開発を進め,表計算ソフトWindows Lotus1-2-3の動作環境のもとでのシステムは,1994年以来パソコン通信のフリーソフトウェアとしてバージョンアップを重ねて最新版を登録してきた.また,統計解析を表計算ソフトExcelのもとで実現し,それをソフトウェア付きの図書に纏めたのが,柳井久江著「4Stepsエクセル統計」OMS出版事業部(1998)である.次のような統計解析を行う. (1)基本統計量の計算 (2)ヒストグラムの作成 (3)正規性の検定 (4)母数の検定と推定 (5)F検定 (6)独立2群のt検定(スチューデントのt検定,ウェルチのt検定) (7)関連2群のt検定 (8)バートレット検定 (9)分散分析(一元配置分散分析法,繰り返しのない二元配置分散分析法,繰り返しのある二元配置分散分析法,重複測定一分散分析法,多重比較検定) (10)回帰分析(単回帰分析,重回帰分析,変数選択-重回帰分析,整次多項式による回帰分析) (11)ノンパラメトリック検定(マン・ホイットニ検定,ウィルコクソン符号付順位和検定,スピアマンの順位相関係数検定,クラスカル・ワーリス検定,フリードマン検定) (12)ピアソンの相関係数検定 (13)2×2分割表の検定(χ^2独立性の検定,フィシャーの直接確率計算法,マクニマー法,マンテル・ヘンツェル法) (14)m×n分割表の検定(χ^2独立性の検定) (15)生存分析(Kaplan-Meier法,ログランク検定) 1998年6月の初版第一刷発行以来,1999年2月の初版第四刷に至っている.この間Excelのワークシートの配列要素の最大数について制限のために処理できるデータ数が5458までと限られていたが,マクロプログラムを改良し,ワークシートの最大サイズ(65536か16384)までデータを処理できるようにした,現在はExcelに依存しない統計解析処理を開発中である.
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