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1997 年度 実績報告書

非摂動論的繰り込み群の新しい解析方法

研究課題

研究課題/領域番号 09874061
研究機関金沢大学

研究代表者

青木 健一  金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (00150912)

研究分担者 寺尾 治彦  金沢大学, 理学部, 助教授 (40192653)
キーワードくりこみ群 / 非摂動くりこみ群 / くりこみ理論 / オペレータ展開 / 収束性
研究概要

今年度は、非摂動繰り込み群方程式の最初の近似としての局所ポテンシャル近似をオペレータ展開して解く問題についてこれまでより詳しい解析を行い、いくつかの事実を発見した。
これまでの結果では、有効ポテンシャルをオペレータの多項式で展開して表現する場合に、その展開原点を通常の0の所にするよりも、ポテンシャルの底からの動的な展開を採用する方法がはるかに良い収束性を得る事がわかっていた。ところが、この収束性の改善を具体的に評価していくと、展開の更に高次の項では収束が終焉し、ついには発散に転じている様である事がわかった。その収束限界と、収束限界付近での振動周期の解析から、この収束限界が、複素座標で有効ポテンシャルをみたときの複素singularityに支配されていることがわかった。すると、このsingularityより遠い点を展開原点とするほど良い収束性が得られると予想されるが、それも事実であることがわかった。副産物として、これまでの最高精度で局所ポテンシャル近似での臨界指数を評価する事ができた。
また、これらの収束性の議論は、臨界点での臨界指数や、臨界ポテンシャルの底の位置などのいわば臨界での物理量について行われて来たが、我々は更に、くりこみ群方程式を解いていったマクロにおける有効ポテンシャル、つまりrenormalized trajectoryについての収束性を調べた。すると、臨界での収束性の良し悪しがマクロでの収束性の良し悪しと対応していることがわかった。
ポテンシャルの底を原点とする動的な展開は、いわゆるLarge N極限で特別な意味を持つ事が我々によって明らかにされているが、その場合の具体的なオペレータの表現などの理解を進めた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Kenichi Aoki et al: "Rapidly Conrerging Truncotiun Schene of the Exact Renrmaly group" Progress of Theoretical Physics. 99・3. 1-16 (1998)

  • [文献書誌] Kenichi Aoki: "Non perturnbations Renormdization group Approach to the Dynamical Chiral Symmritry Breaking in QCD" Proc.of Int.Workshop on Recent Developments in QCD and Hadron Phusics. 227-236 (1997)

  • [文献書誌] Kenichi Aoki et al: "Non perturnbations Renormalization group Analysis of the Chircl Outrcal Behavor in QCD" Progress of Theorical Physics. 97・3. 479-489 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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