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1999 年度 実績報告書

一般化された共変微分と素粒子の統一理論(双線形写像族としての湯川結合定数)

研究課題

研究課題/領域番号 09874064
研究機関京都産業大学

研究代表者

曽我見 郁夫  京都産業大学, 理学部, 教授 (20065832)

キーワード拡張された共変微分 / ヒッグス場 / スピン接続 / 重力場 / 高階微分重力 / SO(10)大統一理論 / 微調整問題 / カイラリティ
研究概要

・一般化された共変微分にスピン接続を含ませることにより、アインシュタイン・ヒルベルト重力の拡張である高階微分重力理論に到達した。この理論は、一閉線の量子補正レベルでは繰り込み可能であるが、プランクスケールの質量を持つ重力子モードの一つは不定計量を持つ。これらの結果は論文として発表した。
・一般化された共変微分の形式でSO(10)大統一理論の再定式化を行って、微調整(fine-tuning)問題を分析した。この理論形式では、ヒッグスポテンシャルの係数は共変微分が含むパラメーターの関数となり、それらの全ての値を微調整することは容易ではない。分析の結果、大統一群SO(10)が4種類のヒッグス場(210-次元,126-次元,45-次元,10-次元)によって4段階の対称性の低下を経由する場合は、ヒッグス場の全ての係数の値が微調整可能なパラメーターの領域が存在することが示された。
・電弱相互作用を無視すると、クォークセクターは高エネルギーでSU(3)_L×SU(3)_Rカイラル対象性を持つことが知られているが、それに代わる低エネルギーでのカイラル対称性は知られていなかった。一般化された共変微分の研究を通して、低エネルギー領域ではカイラリティを混合する大域的SU(2)対称性が存在することを見いだした。この対象群の下で、一般化された共変微分は"共変的"に変換するのに対して、ディラック演算子は共変的ではない。この結果を、6th Wigner Symposiumで報告し、論文として発表した。
・当萌芽的研究の課題を主テーマとして、平成11年11月26日と27日の両日、全国より20余名の研究者の参加を得て京産大で研究会を開催した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] I.S.Sogami,H.Tnanka and T.Shinohara: "Single and Double Universal Seesaw Mechanisms with Universal Strength for Yukawa Couplings"Progress of Theoretical Physics. 101・3. 707-719 (1999)

  • [文献書誌] I.S.Sogami,H.Tnanka and T.Shinohara: "Higher Derivative Gravity in Generalized Covariant Derivative Formalism"Progress of Theoretical Physics. 102・4. 903-908 (1999)

  • [文献書誌] H.Tanaka and I.S.Sogami: "SO(10) Grand Unified Theory in Generalized Covariant Derivative Formalism"Progress of Theoretical Physics. 103・3(in press). (2000)

  • [文献書誌] I.S.Sogami: "Generalization of Covariant Derivative-Chirality Mixing Symmetry-"Turkish Journal of Physics. 1(in press). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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