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1997 年度 実績報告書

エチレン酸化銀触媒表面の2種の吸着酸素原子の電子状態,構造,反応性の研究

研究課題

研究課題/領域番号 09874065
研究機関筑波大学

研究代表者

福谷 博仁  筑波大学, 物理学系, 教授 (40011580)

研究分担者 中村 潤児  筑波大学, 物理工学系, 助教授 (40227905)
東山 和幸  筑波大学, 物理学系, 講師 (90198979)
キーワードAg(110) / 酸素吸着 / 角度分解光電子分光 / 2x1-O / 1x2-O / LCAO
研究概要

清浄なAg(110)表面に酸素を約10,000ラングミュアー暴露して作成した2x1-Oおよび1x2-O表面の角度分解光電子分光スペクトル測定し,以下の結果を得た。
(1)2x1-O表面の作成は試料温度400K-360K,1x2-0表面は380K-360Kで行った。いずれもシャープな2x1,1x2構造を示すLEED像を得た。時には、2相の混在を示すLEED像が得られたが、その時の光電子スペクトルは2つの相からの寄与の和として良く説明できた。
(2)2x1-O表面については、これまでの報告と一致する結果であり、角度分解光電子分光スペクトルをLCAO解析して、Ag-O,Ag-Ag相互作用を定量的に決定することができた。
(3)1x2-O表面では、酸素の2p成分が主要な表面電子状態は、2x1-O表面の場合と異なり、(001)方向で分解を示さず、(110)方向でわずかに分解した。
(4)1x2-O表面のLEEDで、(0,1/2)スポット等が(0,1)スポット等とほぼ同じ強度で観測された。これは(110)Ag原子列が一列毎に欠落しているとすれば良く説明でき、また光電子分光スペクトルが(001)方向で分解を示さないこととも矛盾しない。
(5)以上の結果をもとにして、最表面の(110)Ag原子列が一列毎に欠落し、酸素原子は残った(110)Ag原子列のオントップ、ブリッジ、または三回対称位置にあるとする構造モデルを考えた。それぞれのモデルにたいして、2x1-O表面のLCAO解析で得たAg-O相互作用等を用いて、表面電子状態を計算した。実験結果との一致は満足するものではないが、オントップまたはブリッジ位置が示唆された。
(6)これらの結果は、1997年9月に開催された7th Int.Conf.on Electron Spectroscopy(Chiba)国際会議で発表した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] H.Fukutani, K.Higashiyama他: "Existence of stable intermixing for monolayer Ge on Si(001)" Surface Science. 381. L533-L539 (1997)

  • [文献書誌] H.Fukutani他: "Electronic Structure Investigation of Ag(110)/1x2-O Surface" Journal of Electron Spectroscopy and Related Phenomena. (1998)

  • [文献書誌] H.Fukutani他: "Oxygen adsorption site of Pd(110)c(2x4):analysis of ARUPS compared with STM" Surface Science. (発表予定). (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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