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1997 年度 実績報告書

進化の測定:量的遺伝学の手法を用いた化石記録の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09874098
研究機関静岡大学

研究代表者

千葉 聡  静岡大学, 理学部, 助手 (10236812)

キーワード進化 / 化石 / 陸貝 / 島の生物学 / 絶滅
研究概要

本研究では、小笠原諸島において化石陸貝および現生陸貝の採取を行い,その分類,形態解析,遺伝的解析をおこなった。化石は海岸や段丘上の砂丘や石灰岩の割れ目,鍾乳洞の堆積物から産出した。炭素同位体法によって,各サンプルごとに時代決定を行った結果,これらの化石は更新世末期(2〜3万年前)から完新世(1万年以降)にかけてのものであることが明らかになった。これと形態解析により、隔離された島のなかで本グループが遂げた進化過程を解析した。そして現生個体について明らかになった殻の特徴の遺伝様式と進化速度の関係、および環境変化が進化に及ぼす効果について考察した。
まず更新世の化石集団の殻の量的変異の解析の結果,さまざまな種で共通の時間的変化のパターンが存在することが明らかとなった。現生集団の電気泳動分析による蛋白質多型の分析によれば、この島の集団は遺伝的な多様性に乏しく、また遺伝的にかなり異なっており、異なる島の間で移住はなかったと考えられる。このことから更新世以後に著しい形態進化が生じたと考えられる。集団の遺伝的多様性の乏しさは、集団が強い瓶首効果を経ている可能性をしさしており、この種の急速な進化は、これによって促進された可能性がある。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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