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1997 年度 実績報告書

同位体標識が気相イオン-分子認識に果たす役割評価とマスによる光学純度の超微量定量

研究課題

研究課題/領域番号 09874124
研究機関大阪女子大学

研究代表者

山岡 寛史  大阪女子大学, 学芸学部, 講師 (60093829)

研究分担者 澤田 正實  大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (70029883)
キーワードキラル認識 / 同位体標識 / マススペクトロメトリー / ホストーゲスト / タンデムマススペクトロメトリー / 光学純度 / フラグメンテーション / 異性体識別
研究概要

ホストーゲスト相互作用を基盤とする「FABイオン化によるエナンチオマーホスト同位体標識マススペクトロメトリー」を提案し、質量分析法による光学純度評価が可能となる方法論を、世界ではじめて実験データで示した点が、本研究の本年度の成果の第1点である。澤田正實(分担)が最近の総説(1997)で有用性を予言した方法論が、時をおかずして実現し、マスでも光学純度がわかる時代が来たといえる。実験的には、光学活性ゲスト試料の選定と重水素標識光学活性ホスト試薬の設計・合成、微量分析に関わるサンプリングを含むFABマスの測定条件検討に時間が費やされた。成果の一部を、1997年日本化学会春季年会、1997年度質量分析連合討論会で4件口頭発表し、その内容を現在投稿中である。
他方、気相でのホストーゲスト相互作用のルーツを探るには、イオン-双極子相互作用に関する活性中間体の構造と反応性に関する基礎研究も不可欠である。同位体標識を含む中間体イオンの発生法の探索、発生に好適な基質の合成研究を並行して実施した。第2の成果として、メタステーブル的に且つ競争的に発生させた互いに異性体の関係にあるイオンを、タンデム質量分析計(第1MS磁場先行型)のイオン光学の特徴を活かして、ダイナミックな条件下に互いに異性体識別できる新しいMS/MS/MS測定法とその実践例を提案報告し、成果の一部は学会誌(1997)に掲載された・
以上、徐々にではあるが、萌芽的研究の名称を冠する本研究課題の所期の目的を達成する方向に研究が展開しつつあるものと思われる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] H.Yamaoka et al.: "On the Competitive Channels for Loss of Hydrogen Fluoride from Oxygen Protonated Trifluoroacetaldehyde" Bull.Soc.Chim.Belg.106(7・8). 399-405 (1997)

  • [文献書誌] M.Sawada: "Chiral Recognition Detected by Fast Atom Bombardment Mass Spectrometry" Mass Spectrometry Rev.16. 73-90 (1997)

  • [文献書誌] 山岡 寛史: "バイオロジカルマススペクトロメトリー" 上野民夫・平山和雄・原田健一 編集(東京化学同人), 316 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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