研究概要 |
三価ホウ素原子を持つ分子の自己集合能をを検討するために,チ-ジエチルボリルピリジンの会合状態を調べた。X線構造解析では分子間ホウ素-窒素配位結合により六量体を形成していることが判明した。配位中心であるホラ素原子の四面体性は78.7%であって これまで得られた異性体の多量体,即ち四量体,二量体の場合よりも低い値となっている。溶液状態に関しては蒸気圧浸透圧(降下法)測定から会合度5という値が得られた。しかしながら溶解度が低いため低濃度の実験であり今後の検討が必要である。また分子モデルの検討から六量体はシクロデキストリンと同程度の空洞を持つため新規分子認識系としての展開が期待される. 2-クロロ-2-フェニルボリルピリジンを自己集合により二量化させることに成功した。金属によりふたつの塩素原子をラジカル的に離脱させて共役2スピン系を合成レスピン状態をはじめ各種物性を調べる予定である。 ピロロホルピンの合成を達成し、チェノ-およびピロロホルピンそれぞれについて縮環形式の異る2種類づつ,即ち計四種類の化合物を合成した。今後分子間head-tail型の相互作用etc自己集合性について検討する予定である。
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