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1997 年度 実績報告書

単相、複相世代の進化。配偶体の茎葉類似器官と胞子体の茎葉は相同か

研究課題

研究課題/領域番号 09874184
研究機関岡崎国立共同研究機構

研究代表者

長谷部 光泰  岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助教授 (40237996)

キーワードホメオボックス / 進化 / 分子進化 / 胞子体 / 配偶体 / KNOX / HDZIP
研究概要

1.リチャードミズワラビ胞子体から、KNOX遺伝子特異的アミノ酸配列より作成したdegenerate primerを用いて、RTPCR法により、3つのKNOX遺伝子(CKNOX1,2,3)をクローニングした。遺伝子系統樹を作成すると、CKNOX1、2遺伝子は被子植物のクラス1、CKNOX3はクラス2サブグループに属することがわかった。これらの遺伝子の発現様式をノーザン法により調べると、CKNOX1、2、3は全て胞子体特異的に発現し、配偶体では発現していないことがわかった。
2.ニセエツリガネゴケ原糸体、茎葉体からも同様の方法によって、1種類のKNOX遺伝子(PpKNOX1)を単離した。遺伝子系統樹から、この遺伝子はクラス1遺伝子群の最も基部に位置することがわかった。クラス1遺伝子は被子植物の胞子体での茎葉形成に関係しているらしい遺伝子であることからPpKNOX1のニセツリガネゴケ配偶体での機能解析を行えば、本研究目的が達成できそうである。
3.リチャードミズワラビ配偶体からホメオボックス遺伝子の1群であるHD-ZIP遺伝子を11種類単離した。これらの発現様式をノーザン法で解析した結果、遺伝子により、配偶体のみで発現するもの、配偶体と胞子体の両方で発現するものがあることがわかった。このことは、胞子体および配偶体においてそれぞれ特異的な遺伝子制御システムが存在している可能性を示唆している。これまで、配偶体特異的発現をする遺伝子はどの植物からも単離されておらず、配偶体、胞子体進化を解明するうえで大きな手がかりになるのではないかと考えている。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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