本研究では塗布型・紛体型・含浸型の各磁性木材の磁気特性と木質特性双方の実験結果より以下のことを明らかにした。 (1) 塗布型磁性木材 従来のMn-Znフェライト紛体から金属磁性紛体であるセンダストを用いることから、さらに磁気特性を向上させることができた。 (2) 紛体型磁性木材 紛体状のフェノール樹脂を用いることによりこれまでのユリア樹脂で作製した磁性木質材と比較し、木質強度および磁気性能双方ともに向上し面材としてのJIS規格をクリアすることができた。 (3) 含浸型磁性木材 含浸型磁性木材は木質構造に対する磁化方向により磁気異方性を有することが了解された。その結果、木材の繊維方向にそって磁化すると磁気特性が良好であることが明らかになった。
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