研究課題/領域番号 |
09875110
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
家村 浩和 京都大学, 工学研究科, 教授 (10026362)
|
研究分担者 |
高橋 良和 京都大学, 工学研究科, 助手 (10283623)
五十嵐 晃 京都大学, 工学研究科, 助教授 (80263101)
|
キーワード | オブジェクト指向 / 構造解析 / モジュール化 / 構造物モジュール / 荷重モジュール / 応答解析モジュール / 基礎方程式オブジェクト |
研究概要 |
本年度は、オブジェクト指向耐震解析システムの基本的特性を整理するとともに、各モジュールに関して試験的に実装を行った。 1.構造解析システムを3つのモジュール(構造物・荷重・応答解析)に分割し、各モジュール間のメッセージ通信を行うことにより解析を進めていくモデル化を提案した。 2.従来活発にモデル化されてきた構造物オブジェクトに関し、本研究で提案するシステムに対応できるよう分析を行った。構造物モジュールは構造物の形状に関する情報を管理するオブジェクト群と解析手法に関するオブジェクト群に分け、これらの結び付きを極力弱くすることで、複数の解析手法に対応できる柔軟なモジュールとなることが分かった。 3.応答解析モジュールの中でも解析手続きの核となる基礎方程式をオブジェクトとして取り上げ、分析を行った。基礎方程式は動的・静的・線形・非線形方程式の組み合わせで表され、解法については様々なものが提案されているが、非線形方程式の繰り返し演算をカプセル化することで、基礎方程式を統一的に扱えるオブジェクトを作成できることが分かった。 4.3つのモジュールを試験的に実装することにより、本研究で提案するモデル化手法によるシステムが正しく機能することが確認された。ただし、演算に要する時間は従来のプログラムに比べて長くなり、これらを改善する必要がある。
|