研究概要 |
これまで行ってきた緑環境の実態調査から得られた知見は, (1) 落葉樹・常緑樹の比率は各校まちまちだが,今後,望ましいバランスを示す必要があること。 (2) 高木・低木のバランスのよい配置も同様であること。 (3) 緑被率は都市部の学校より地方の学校の方が低い例が多い。緑被率が20%あれば緑が多く感じられる。しかし,適性な比率は敷地規模で異なることが予想でき,適切な目安を示す必要があること。 一方,実態調査で得られた知見から,模型実験で緑量の違いで受ける印象がどのように異なるか検証してみた。以下その知見である。 (1) 緑被率が20〜25%のモデルは,量的・明暗・複雑さ/単調さ・遊戯性因子と総合的な評価のすべてにおいて良好な印象を与えることが分かった。 (2) 緑被率を増加させると「暗い」「複雑」「豊かな遊戯性」などの印象に影響を与え,緑被率が低いと「明るい」「単調」「遊戯性の無さ」の印象を与えることが分かった。 今後、緑環境が学校教育の教材としてどのように役立っているか,子どもたちの生活の場として役立っているかの評価を試みたい。
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