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1997 年度 実績報告書

デジタル光情報に基づく新規化学分析法の提案と化学センシングへの展開

研究課題

研究課題/領域番号 09875206
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

鈴木 孝治  慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (80154540)

キーワードデジタルカラーアナライザー / 化学センシング / デジタルカラーライブラリー / 遮蔽色素 / イオンセンシングプレート
研究概要

本研究ではデジタル光情報を化学センシングに利用する目的で、デジタルカラーアナライザーで測定する新しい分析方法を提案した。
デジタルカラーアナライザーは簡便、安易に色測定を行える分析ツールであり、測定されたスペクトルデータから三刺激値(X,Y,Z)を算出し、これをもとに数種の方法で色を数値化するあるいはデジタルカラーライブラリー化することができる。
本年度は、デジタル色情報を利用して人間の目に鮮やかな色変化を作り出し、より正確な目視定量が可能となるNa+定量用のイオンセンシングプレートを作製した。このフィルムの色変化をデジタルカラーアナライザーで測定し、有効性を評価した。
用いた化合物は、Na+選択性イオノフォアDD16C5、脂溶性アニオン性色素KD-A4又はKD-A5、脂溶性遮蔽色素KD-S1であり、これらを包括した可塑化PVC膜をスピンキャスト法によって作製し、イオンセンシングプレートを作製した。
遮蔽色素を含まないセンシングプレートはNa+濃度が大きくなるに従ってyellow〜green〜blueと変色した。一方、遮蔽色素を含むセンシングプレートはorange〜gray〜purpleと変色の途中で色味のないgrayを呈し、コントラストの大きい鮮やかな色変化をした。これら2つのプレートをスペクトロフォトメトリーでの最大吸収波長の吸光度変化により得られた応答曲線で比較すると差はほとんどみられなかったが、デジタルカラーアナリシスでの色差DEでこれらの応答を比較すると遮蔽色素を含むセンシングプレートではDEを増大(感度を増大)することができる。このため、遮蔽色素を加えることで、より正確な目視定量が可能なセンシングプレートを作製できることがわかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hideaki Hisamoto: "Preparation of Sodium Ion-Sensing Plates Based on a Thin Layer Liquid Membrane Containing a Neutral Ionophore and a Lipophilic Anionic Dye" Analytical Sciences. 14. 127-131 (1998)

  • [文献書誌] Hideaki Hisamoto: "Molecular Design,Characterization,and Application of Multiinformation Dyes for Multi-Dimensional Optical Chemical Sensings.2.Preparation of the Optical Sensing Membranes for the Simultaneous Measurements of pH and Water Content in Organic Media" Analytical Chemistry. (in press). (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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