研究課題/領域番号 |
09875236
|
研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
伊藤 浩一 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (00023119)
|
研究分担者 |
川口 正剛 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (00204694)
|
キーワード | ミセル重合 / 両親媒性 / 組織化 / ポリエチレンオキシド / マクロモノマー / テレケリックマクロモノマー / 櫛形高分子 / 界面活性モノマー |
研究概要 |
ω-末端あるいはα-末端に種々のアルキル基鎖長を有するポリエチレンオキシド(PEO)マクロモノマーおよび両末端に疎水性の重合性官能基を有するテレケリックマクロモノマーを合成し、これら界面活性剤の基礎的な水溶液挙動に関する知見を得るとともに、水-油界面を利用した重合への応用を試みた。成果は以下の通りである。 1.PEOマクロモノマー水溶液の表面張力、光散乱測定を行い、臨界ミセル濃度や会合数を決定し、マクロモノマーの構造との相関関係を明らかにした。 2.両親媒性マクロモノマーミセル内に疎水性のスチレンを可溶化し、ミセル共重合を行い、両親媒性グラフと高分子の設計に対する基礎的検討を行った。ミセル内に可溶化したスチレンは、非常に早い重合速度で重合していることが分かって来た。 3.p-ビニルベンジルオキシPEOマクロモノマーの水中ミセル重合で得られる櫛型高分子の水溶液中の回転半径-分子量の関係を光散乱で測定した結果、排除体積を有する半屈曲性高分子として記述できることが分かった。蛍光測定、ピレンの可溶化と合わせて、疎水性の硬い芯棒と親水性の柔らかい毛からなる水溶性ブラシ鎖の特徴を支持した。 4.両末端に疎水性の重合性官能基を有するテレケリックEPOマクロモノマーの水中における会合、相挙動を、NMR、蛍光、SAXSを測定することによって検討した。両末端疎水基のループ、ダングリング鎖による異常な会合、相挙動が観察され、明らかにした。 ω-長鎖アルキル基を有するPEOマクロモノマーをトルエン-水中界面に配列し、重合することによって、10-50nm程度の高分子微粒子の合成に成功した。
|