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1997 年度 実績報告書

海底熱水口由来の超好熱遺伝子群の開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09876054
研究機関京都大学

研究代表者

左子 芳彦  京都大学, 農学研究科, 助教授 (60153970)

キーワード超好熱細菌 / 古細菌 / 海底熱水口 / リボソームRNA遺伝子 / 分子系統解析 / 遺伝子資源
研究概要

これまで筆者らの研究で、海底熱水口より新規の超好熱細菌を分離し、その好熱性の遺伝子や酵素の研究開発を行ってきたが、その過程で多くの分離困難な超好熱細菌の存在が明らかになってきた。そこで本研究では、熱水環境中より直接DNAを抽出し、16SrRNA遺伝子による分子系統学的手法を用いて好熱細菌の多様性と群集構造の解析を試みた。
本年度の研究結果は以下の通りである。
(1)長崎県小浜温泉近海の橘湾の海底熱水口からの熱水(128℃)および同熱水口周辺の底泥(25〜27℃)を採取し、濃縮後微生物画分を液体窒素中で破砕しDNAを抽出した。次にUniversal,Bacteria,Archaeaに特異的なプライマーを用いて16SrDNAを増幅し、クローニング後各々のrDNAライブラリーを作製した。
(2)海底噴出熱水および底泥の両環境から各々50クローン以上塩基配列を決定し、データーベースより分子系統解析を行ったところ、両環境の微生物相は大きく異なっていた。熱水中には既報の超好熱古細菌Thermococcus,Pyrococcus,Pyrobaculum,Pyrodictiumや好熱真正細菌Aquifex由来のrDNAが認められたが、底泥からは上記のrDNAは殆ど見られず未知の多様な細菌や古細菌で占められていた。また最も分岐の深い古細菌と考えられている未知のKorarchaeotaがかなり存在することが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Y,Sako et al.: "An extremely heat-stable extracellular proteinase(aeropyrolysin)from the hyperthermophilic archaeon Aeropyrum pernix K1" FEBS Letters. 415. 329-334 (1997)

  • [文献書誌] 左子芳彦・野村紀通: "海に棲む超好熱古細菌" Microbes and Environments. (in press). (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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