• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1998 年度 実績報告書

鶏始原生殖細胞による性決定メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 09876068
研究機関九州大学

研究代表者

藤原 昇  九州大学, 農学部, 教授 (60150512)

研究分担者 岡野 香  九州大学, 農学部, 助教授 (40038328)
服部 真彰  九州大学, 農学部, 助教授 (60175536)
キーワード鶏胚 / PGCs / 胚間移植 / 性決定 / 体外培養 / 外来遺伝子 / 生殖隆起
研究概要

鶏の始原生殖細胞(Primordial Germ Cells:PGCs)は他のほ乳類のものとは顕著に異なっており、胚発生のある時期に胚の周縁静脈を循環するという現象が観察される。そこで、この血管を移動中のPGCsを利用した生殖腺発生のメカニズムを解明するのが今回の研究課題である。そこで、これまでに得られた成果の概略をまとめると以下のようになる。
(1) PGCsの体外培養について、検討したところ、共培養細胞として生殖隆起(Germinal Ridge)の組織を用いるとともに各種の細胞成長因子を培地に添加するとある程度、この細胞が体外で生存することが確認された。
(2) ついで、このようなシステムによってPGCsを体外培養していたところ、条件によっては、生殖隆起起源の共培養細胞が集合して細胞塊(Clump)を形成し、さらにPGCsがアメーバ状運動によってこの細胞塊内に取り込まれるようなかたちで組織を形成することが確認された。これは、まさに新しい発見であり、これが事実ならば、体外で生殖腺(Gonads)が形成されるという可能性も出てきた。今後慎重に検討していきたいと考えている。
(3) ついで、循環血液中のPGCsを採取して、異性胚間移植を行ったところ、キメラ生殖腺の発生が観察された。すなわち、Ovotestis様組織が形成され、この組織がかなりの段階まで発生することが確認された。しかし、この組織も発生が進むにつれて、雌雄どちらかの生殖腺になる様相を呈してくるようになり、しかも、体細胞の性と完全に反対の生殖腺が形成されるという現象が生じた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Furuta,H.et.al.: "An attempt to produced transgenic birds mediating sperm cells as vectors" J.Reprod.Dev.12・3. 114-119 (1998)

  • [文献書誌] Hasebe,M.et.al.: "Inter-sexual transfer of avian primordial germ cells (PGCs) between developing embryos" J.Appl.Anim.Res.17・4. 247-254 (1998)

URL: 

公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi