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1997 年度 実績報告書

動物腸管内における乳酸菌の定着能判定法と定着メカニズム解析法の構築

研究課題

研究課題/領域番号 09876069
研究機関東北大学

研究代表者

伊藤 敬敏  東北大学, 農学部, 教授 (80005610)

研究分担者 植村 順子  東北大学, 農学部, 教務職員 (10241556)
齋藤 忠夫  東北大学, 農学部, 助教授 (00118358)
キーワード乳酸菌 / Lactobacillus amylovorus / Lactobacillus johnsonii / プロバイオティクス
研究概要

動物の腸管内には種によって特異的な乳酸菌が棲息しており、これらが病原菌の付着を防止したり生育を抑制することによって、病気の予防に役立っているものと考えられる。これらの乳酸菌の中から、特に定着性の強いものを選出するためには、定着性を判定する手法が必要である。そこで、動物の腸管表層に存在するムチンを取り出して固定化し、乳酸菌の表層タンパク質成分と反応させることにより、付着性の強いものを選出する方法を考案した。
豚の腸管を用い、その内表層よりムチン層を掻き取り、これをゲルろ過法によって精製した。これをポリスチレンの小ビーズ上にコーテイングして固定化させた。一方、ブタ糞便より分離された乳酸桿菌のうちから、Lactobacillus amylovorus3菌株、Lactobacillus johnsonii2菌株を選んで培養し、その菌体表層タンパク質を2M塩酸グアニジンで抽出して分離した。これをビオチニル化し、ムチンをコーティングしたビーズと反応させた。ビーズ上のムチンに結合した乳酸菌表層タンパク質をストレプトアビジンで標識したのち、発色試薬と反応させて、マイクロプレートリーダーを用いて比色定量することにより、結合量を定量した。L.amylovorusのうちの2菌株が付着性の強いことを示したが、他の菌株はいずれも弱かった。このような方法によって、乳酸菌表層タンパク質中に存在するムチンとの結合成分の多少を判定することができ、腸管内で定着性の強い菌株を選出して、プロバイオティクスとして利用してゆくための、判定法として利用できるものと考えられた。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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