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1997 年度 実績報告書

環境中ダイオキシンによる免疫抑制機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 09876085
研究機関北海道大学

研究代表者

藤田 正一  北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (10143314)

研究分担者 岩田 久人  北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助手 (10271652)
数坂 昭夫  北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助教授 (00002113)
キーワードダイオキシン / 免疫 / Ahレセプター / TCDD / レチノイン酸
研究概要

近年ダイオキシン類化合物の重要な生体作用の一つとして、発癌や催奇形性と並んで免疫不全の惹起が注目されつつある。ダイオキシンが結合するAhレセプターと同じファミリーに属している細胞質内レセプターとしてグルココルチコイド(GC)レセプターがあるが,これはGCと結合したのち核内に移動し免疫細胞における機能分子の発現を転写レベルで抑制することが知られている。申請者はダイオキシン類化合物による免疫抑制作用において,AHレセプターがGCレセプターと同様に種々の免疫細胞の機能分子の発現を転写レベルで抑制しているという作業仮説をたて、その抑制機構を解明する目的でまず、種々の培養細胞を用いてAhレセプターの発現を調べた。AhレセプターcDNAの400残基を増幅させるオリゴヌクレオチドを設計し,種々の免疫担当細胞由来のtotal RNAを用いて,RT-PCRを行った。HUVEC、HepG2,RBLの細胞系において,Ahレセプターの発現が認められた。また、レチノイン酸刺激により、単球においてもマクロファージへの分化の過程でAhレセプターの発現が誘導されることが確認された。TCDDを培養免疫担当細胞に作用させ,細胞上のCR3およびCR4またはCD14(LPSレセプター)の発現量の変化を解析するため,それぞれの抗体を用いてフローサイトメトリー解析を行った。しかし,これらの分子についても,経時的変化は認められなかった。今後,ほかの機能分子の解析が必要であると考えられる。また、ダイオキシンの免疫抑制がAhレセプターを介さない可能性も検討しなければならない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Maeda,Y.: "Strain differences in testosterone metabolism in Wistar and Dark Agouti rats-A new polymorphism-" Environ.Toxicol.Pharmacol.3・1. 1-6 (1997)

  • [文献書誌] Iwata,H.: "Bioaccumulation of butyltin compounds in marine mammals:Their tissue distribution and composition." Appl.Organomet.Chem.11・4. 257-264 (1997)

  • [文献書誌] Ishizuka,M.: "Pathway-selective alteration of imipramine metabolism during regeneration of male rat liver following partial hepatectomy." Xenobiotica. 27・9. 923-931 (1997)

  • [文献書誌] Maeda,Y.: "Activation of serum response factor in the liver of Long-Evans Cinnamon(LEC)rat." Cancer Letters. 119・2. 137-141 (1997)

  • [文献書誌] Tasaki,T.: "Expression and characterization of dog CYP2D15 using baculovirus expression system." J.Biochem.123・1. 162-168 (1998)

  • [文献書誌] Yamamoto,Y.: "Molecular basis of the Dark Agouti rat drug oxidation polymorphism:importance of CYP2D1 and CYP2D2." Pharmacogenetics. 8・1. 73-82 (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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