1. 公衆衛生上の問題となっているいわゆる輸入果実のポストハーベスト(OPP、TBZ等)に臓器特異的な遺伝子毒性のあることを示した。 2. 膀胱に特異的に発癌性を示す、オルトアニシジン、パラクレシジンの膀胱特異的DNA損傷を検出した。 3. 結腸特異的発癌物質であるヒドラジン誘導体の結腸特異的DNA損傷を検出した。 4. 葉酸拮抗薬の(ピリメタミン)催奇形性の機序として胎児のDNA損傷を証明した。 5. カビ毒であるニバレノールの消化管特異的DNA損傷を証明した。 上記の研究はいずれも下記方法によった。 マウスに薬物を投与後、各種臓器を摘出し、ポッター型ホモジナイザーでホモジナイズし、遠心して核分画を得る。その核分画をスライドガラス上の3層のアガロースゲルの中層に包埋し、細胞溶解液で核様体にし、アルカリ溶液下で定電圧電気泳動をおこなう。ゲルを中和後、エチジウムブロマイドで染色し、た蛍光顕微鏡を用いコメット像の全長・核の直径を測定し、全長から核の直径を減じて移動度とし、DNA損傷の指標とした。
|