• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

細胞死におけるリソゾームプロテアーゼの役割

研究課題

研究課題/領域番号 09877004
研究機関大阪大学

研究代表者

大澤 良之  大阪大学, 医学部, 助手 (30273642)

キーワードアポトーシス / カスペース3 / カテプシンB / カテプシンD / PC12細胞 / システインプロテアーゼ
研究概要

本研究では、PC12細胞のアポトーシス過程におけるリソゾームプロテアーゼの機能解析を生化学的、免疫組織化学的手法を用いて行ってきた。
PC12細胞を無血清培地で培養すると早期からカテプシンBの細胞内活性が上昇し、またautophagic vacuolesの増加がみられた。さらにアポトーシス関連のプロテアーゼであるcaspase3の活性化も同様にみられた。そこで、プロテアーゼの制御機構を検索するためにそれぞれのプロテアーゼの特異的阻害剤を用いた実験を行った。caspase3の特異的阻害剤であるAC-DEVD-CHOを添加した培地で同細胞を培養すると細胞はアポトーシスを回避し生存したが、同時にカテプシンBの特異的阻害剤であるCA074を添加して培養することによりアポトーシスで細胞が死滅した。また、CA074の代わりにカテプシンBのアンチセンスヌクレオチドを添加して培養しても同様な結果を得ることができた。さらに、アスパラギン酸プロテアーゼの阻害剤であるpepstatinAやカテプシンDのアンチセンスヌクレオチドを添加することによりアポトーシスを回避できた。上記の実験をラット後根神経節から採取した初代培養神経細胞を用いた場合も同様な結果を得ることができた。これらの結果より、アポトーシスにはリソゾームプロテアーゼによる独自の制御機構が存在すると考えられる。
そして現在、リソゾームプロテアーゼによって活性化され細胞死を惹起する基質の検索に着手し、また他のプロテアーゼとのプロッセシングの関連性を検討している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Isao Nishimuraらと共著: "Degeneration In Vivo of Rat Hippocampil Neurons by Wild-Type Alzheimer Amyloid Precursor Protein Overexpressed by Adenovirus-Mediated Gene Ttansfer" Journal of Neuroscience. in press. (1998)

  • [文献書誌] Watanabe Tらと共著: "Immunocytochemical localization of chromo granin A and Secretogranin II in female rat gonadotropes" Arch Histol Cytol. in press. (1998)

  • [文献書誌] Watanabe Tらと共著: "Efsects of sex steroids on secretory grannle formation in gonadotropes of castrated male rats with respect to granin expression" Endocrinology. in press. (1998)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi