研究課題/領域番号 |
09877026
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
武田 誠郎 広島大学, 医学部, 教授 (40030853)
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研究分担者 |
西藤 泰昌 広島大学, 医学部, 助手 (40284187)
田邉 修 広島大学, 医学部, 講師 (70221398)
碓井 裕史 広島大学, 医学部, 助教授 (40127618)
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キーワード | プロテインホスファターゼ2A / 調節サブユニット / Aキナーゼ / リン酸化 / 分裂酵母 / 遺伝子破壊株 / ヒト赤血球 / 74kDaB″ |
研究概要 |
1.B″の試験管内リン酸化部位の決定-ヒト赤血球サイトゾル画分よりPP2A(ACB″)を当教室で確立した方法で均質に精製した。精製酵素を試験管内でオカダ酸の存在下、^<32>P-ATPを用いてA-キナーゼでリン酸化した。リン酸化B″をSDS-PAGEで単離し、リジンエンドペプチターゼで消化後、リン酸化消化ペプチドをC_<18>逆相カラムで分離し、そのアミノ酸配列を決定した。B″の推定一次構造よりB″のリン酸化部位を決定した。 2.B″のリン酸化による活性変化の解析-精製したACB″を150mMKCI存在下でATPを用いてA-キナーゼでリン酸化し、ホスホリラーゼ、リン酸化したH1ヒストン、H2Bヒストンを基質として、リン酸化による活性変化を解析した。その結果、B″のリン酸化により、これらの基質に対する活性の促進が見られた。 3.B″結合蛋白質の検索-B″とGAL4タンパク質のDNA結合ドメインとの融合タンパク質を発現するプラスミドを出芽酵母Y190に導入する。これにGAL4タンパク質の転写活性化ドメインとの融合タンパク質を発現するヒト大脳cDNAライブラリーを導入し、レポーター遺伝子HIS3の発現を指標にスクリーニングを行い、B″と結合するタンパク質のcDNAを単離する。現在融合タンパク質を発現するプラスミドを作製中である。 4.分裂酵母のB″に対応する遺伝子破壊株の作成と解析-分裂酵母のB″ホモログであるpbp1+とpbp2+の2つの遺伝子をPCRにより単離し、選択マーカーのura4+遺伝子を挿入した後、分裂酵母のura4-変異株に導入しpbp1+とpbp2+遺伝子破壊株を作成中である。この遺伝子破壊株の形態、増殖能、細胞周期などを解析し、B″ホモログの出芽酵母における機能を明らかにする。
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