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1997 年度 実績報告書

ビタミンB6によるカテプシンB阻害およびそれによる抗体産生とアレルギー発現の抑制

研究課題

研究課題/領域番号 09877029
研究機関徳島文理大学

研究代表者

勝沼 信彦  徳島文理大学, 家政学部, 教授 (50035375)

研究分担者 犬伏 知子  徳島文理大学, 家政学部, 講師 (10289316)
遠藤 晃市  徳島文理大学, 家政学部, 教授 (80075952)
キーワードビタミンB6 / カテプシン / アレルギー / 免疫
研究概要

ビタミンB6の活性助酵素型ピリドキサール燐酸(PALP)がシステインプロテアーゼ群を阻害することは全く新しい発見である。その阻害はカテプシン群の活性基-SIIとPALPの活性アルデヒドが結合しておこることを明らかにした。ビタミンB6誘導体の中で生理的助酵素型であるPALPが一番阻害が強いことは大切で意義が深い。勝沼らはカテプシンBのX線結晶回折からカテプシンBの立体構造のコンピューターグラフィックを使用して、カテプシンBとPALPは親和性が強く結合するが、燐酸のないPALは結合が非常に弱いことを説明できた。抗原のプロセッシングプロテアーゼであるカテプシンBを強く阻害できることからこのビタミンB6誘導体のinvivoでのカテプシンBの阻害及び免疫・アレルギー発現抑制が、生理的に関与しているか、または治療薬理学的に意味があるのかを明らかにした。そのことにより(1)食餌ビタミン量と免疫・アレルギー発現の間に関係があるのか。(2)薬物量のビタミンB6投与により免疫抑制及びアレルギー発現の抑制が可能であることを明らかにした。すなわち、卵白アルブミンで感作した場合に産生されるIgElとIgGl量がビタミンB6誘導体PALとPIN投与で著明に抑制されることが証明できた。更にこれらの抑制はサイトカイン類、Il-4,IL-2等の産生抑制を介して起こっている。すなわち、ビタミンB6により抗原のプロセッシングが抑制されることにより、サイトカイン類の産生に影響を与えて、その結果としてインムノグロブリン産生に影響を与えるという事がわかった。この原理により、アレルギー発現に対してビタミンB6は予防や治療薬として使用可能であるのかを明らかにした。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] N.Katunuma: "NOVEL PHYSIOLOGICAL FUNCTIONS OF CATHEPSION B AND L ON ANTIGEN PROSSESING AND OSTEOCLASTIC BONE RESORPTION" Advan. Enzyme Regul.38. 1-17 (1998)

  • [文献書誌] N.Katunuma: "Structure, properties, mechanisms, and assays of cysteine protease inhibitors" Methods in Enzymology. 251. 382-397 (1995)

  • [文献書誌] D.Turk, M.: "Crystal structure of cathepsin B inhibited with CA 030 at 20-A resolution a basis for the design of specific epoxy succinly in hibitors" Biochem. 34. 4791-4797 (1995)

  • [文献書誌] Y.MATSUNAGA, T.: "Participation of cathepsin B in antigen processing to present with MHC class II" FEBS Lett. 324. 325-330 (1993)

  • [文献書誌] N.Katunuma: "Mechanism and regulation of antigenic proacesing by cathepsin Badvan." Adv, Enzyme Regul. 34. 145-158 (1993)

  • [文献書誌] N.Katunuma: "New aspocts on antigen presentation mechanisms for immuno" Medical Aspects of Proteases and Protease Inhibitors. 153-163 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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