研究課題/領域番号 |
09877047
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
高橋 潔 熊本大学, 医学部, 教授 (70045631)
|
研究分担者 |
坂下 直実 熊本大学, 医学部, 助手 (90284752)
宮川 和久 熊本大学, 医学部, 助手 (00244111)
竹屋 元裕 熊本大学, 医学部, 助教授 (90155052)
|
キーワード | CD5陽性マクロファージ / viable motheaten mouse / GM-CSF / M-CSF / 大網乳斑 |
研究概要 |
1.系列の異なった種々の正常マウスでly-l(CD5)陽性マクロファージの存在は検出できなかったが、遺伝子に造血細胞チロシン・フォスファターゼの欠損を示すviable motheaten mouth(me^V)の腹腔内にCD5陽性マクロファージの多数出現が証明され、その他脾やリンパ節にも少数検出された。 2.CD5陽性マクロファージの超微形態は一般に未熟で、細胞表面にCD5の局在を認めた。免疫細胞化学的にこのマクロファージにはB細胞マーカーのB220も陽性で、マクロファージのマーカーのF4/80,M-CSF受容体も陽性であった。さらに、CD5、B220も陽性で、マクロファージ前駆細胞のマーカー(ER-MP20,ER-MP58、ER-MP12)も陽性のCD5マクロファージ前駆細胞の存在が確認された。 3.卵黄嚢、肝原基、骨髄からのマクロファージを除外して作製した浮遊細胞をM-CSF存在下で培養すると、CD5マクロファージとその前駆細胞の発生が、ことに肝原基、骨髄で確認され、CD5陽性マクロファージの発生にはGM-CSFが必須で、M-CSFの関与が必要と考えられた。 4.me^Vマウスでは、大網乳班においてCD5陽性マクロファージが多数検出され、その前駆細胞の存在からCD5陽性マクロファージは骨髄に由来するCD5マクロファージ前駆細胞が乳斑内でCD5陽性マクロファージに分化することが推定された。
|