研究概要 |
(1) 有核細胞におけるトランスポーターmdr2,mrp発現系の構築 蛍光蛋白として、オワンクラゲ由来のgreen fluorescent protein(GFP)を用いた。mdr2とGFPを融合蛋白として、mammalian cellで発現可能なプラスミドを作製した。すでに、SV40エンハンサーを有する強制発現プラスミドを作成したが、mdr2-GFPの局在は従来の免疫組織学的手法の結果と異なっており、GFPのポジションなどの問題点がクローズアップされた。現在、様々な発現プラスミドを構築し、細胞内局在との関連から究明中である。かかる点は研究者らが従来開発してきた転写因子のシステムと大きく異なる点であり、申請時予想だにしなかった障害である。 (2) GFPタンパクの蛍光強度の問題が生じ、すでに研究者らが確立した転写因子の実験系を用いて改良を行った。その結果、発現量が少ない場合でもGFP融合タンパクを観察しうる実験系が整備できた。 今後、(1)に述べた実験を早急に実施し、mdr2、mrpとGFPの融合タンパク発現系を用いて胆汁酸輸送・分泌機構の解明をめざす。
|