研究課題/領域番号 |
09877143
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
林 泰秀 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (30238133)
|
研究分担者 |
大西 宏明 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (80291326)
小林 美由紀 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (60205391)
別所 文雄 東京大学, 医学部・附属病院, 助教授 (40010285)
|
キーワード | ディファレンシアルディスプレイ / サブトラクション / MLL遺伝子 / EWS遺伝子 / CBP遺伝子 / P300遺伝子 / ABI・1遺伝子 |
研究概要 |
11q23転座のt(11;22)とt(10;11)のキメラmRNAよりcDNAを作成し、マウスIL3依存性骨髄性細胞株LG細胞に導入してトランスフェクタントを作ることを考え、11q23転座のMLL遺伝子を用いて、t(11;22)(q23;q13)がMLL-p300、またt(10;11)はMLL-ABI-1キメラcDNAから作成されていることを明らかにし(Blood 92:1125,1998)、この全長のキメラcDNAを作成することから始めた。患者白血病細胞よりRNAを抽出し、cDNAを合成し、reverse transcriptase(RT)-PCR法により切断点を含む約4kbと2.5kbのMLL-p300とMLL-ABI-1キメラcDNAをクローニングした。最近ヒトp300のcDNAが単離されたので、切断点を含む約7kbの3′側のCBPのcDNAを供与していただき、やはり供与していただいたエクソン7までを含む5′側MLLcDNAと、クローニングしたMLL-p300キメラcDNAおよび3′側CBPcDNAをつなぎ、約10kbの全長のMLL-p300キメラcDNAを作成した。現在このキメラcDNAをレトロウイルスベクターに組み込みリン酸カルシウム法を用いてマウスのLG細胞への導入を行っており、MLL-p300キメラ蛋白を発現した細胞が得られた場合、今後、細胞の増殖速度の変化および分化傾向の有無を導入前の細胞と比較し、その性状を検索する。また導入前と後の細胞からそれぞれRNAを抽出し、これらよりcDNAを作成してdifferential display用のプライマーセット20組を用いてPCRで増幅し、両者のバンドの増減を検索し、MLL-p300キメラ蛋白によって誘導される遺伝子の単離を試みている。さらにrepresentative differential assayにても同様の検討を行っている。
|