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1997 年度 実績報告書

新しい非放射性マイクロスフェアと螢光X線分析法を用いた皮膚微小血行動態の解明

研究課題

研究課題/領域番号 09877164
研究機関東海大学

研究代表者

谷野 隆三郎  東海大学, 医学部, 助教授 (50051595)

キーワード非放射性マイクロスフェア / マイクロスフェア法 / 螢光X線分析法 / 皮膚微小循環 / 皮膚血流量測定
研究概要

組織中の微小循環血流量の測定法としてマイクロスフェア法があるが、従来の方法は、トレーサーとして放射性物質(アイソトープ)かまたは色素を用いるものであった。しかし前者は管理や廃棄などの処分が煩雑で取り扱いが簡便でなく、後者は感度が低くばらつきも大きかった。そこで、新しいマイクロスフェア法に、トレーサーとして、取り扱いが簡単で安全な非放射性の安定重元素を用い、分析法としては、微量元素の分析に高い信頼性を持つ蛍光X線分析装置を使用した。それにより、より高感度でより正確で信頼性のある測定が可能となった。本法により、0.1ml/g程度の微小血流量の測定が可能となった。
【方法】非放射性マイクロスフェアは安定重元素、I、Y、Zr,Nb,In,Ba,Ce,Brの8種類をそれぞれ、ポリスチレンに重合させ直径約15μmのマイクロスフェアを作成し使用した。実験動物の左心室内にカニュレーションを行い、マイクロスフェアを注入し、注入と同時に大腿動脈より採血を行いリファレンス値とした。血流量を測定する組織を切り出し組織溶解の後、蛍光X線分析を行ない、その組織中に含有される重元素の値を測定した。組織中の重元素量、組織重量、リファレンス採血量と時間、リファレンス血中の重元素量、からその組織の血流量を計算した。
【結果】当初予定していたラットの下腹部皮膚(浅下腹壁動脈領域)における皮膚血流量の測定では、検出値が感度よりも低く有効とは判定できなかった。同部位の皮膚血流量は0.1ml/g以下であろうと推測される。そこで我々は、実験動物をウサギに変更し同様の皮膚血流量測定を行った。その結果ウサギでは有効な検出値を得ることができた。次年度にはウサギを用い様々な条件における皮膚血流変化の観察をおこなってゆきたい。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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