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1997 年度 実績報告書

腎メサンギウム細胞におけるグルタミン連続配列遺伝子のクローニング

研究課題

研究課題/領域番号 09877218
研究機関名古屋大学

研究代表者

丹羽 利充  名古屋大学, 医学部, 助教授 (20208268)

研究分担者 長屋 敬  名古屋大学, 環境医学研究所, 助手 (80262913)
神部 福司  名古屋大学, 環境医学研究所, 助教授 (00211871)
村田 善晴  名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (80174308)
キーワードグルタミン連続配列 / 遺伝子多系性 / メサンギウム細胞
研究概要

メサンギウム細胞から、グルタミン連続配列(CAGリピート)を有する遺伝子をクローニングする為、培養ラットメサンギウム細胞から抽出したRNAを鋳型にして、CAGリピートを含むプライマー(センス)と、oligo dTプライマー(アンチセンス)を用いたrandam RT-PCR法によって、CAGリピートを有するcDNA断片を16個クローニングした。そのうち、ラットKIMI-lと名付けたcDNAは5'RACEによってその5'断片をクローニングして全塩基配列(1.8kb)を決定した。ラットKIMI-l遺伝子がコードする蛋白は 122個のアミノ酸から成り、グルタミンの9回繰り返し配列を持つ新しい蛋白であり、最近報告されたマウスFas制御因子(TDAG51、グルタミンの繰り返し8回)に高い相同性を有することが明らかになった。KIMI-lが転写制御因子であるか否かを検討するため、KIMI-lと酵母の転写因子GAL4のDNA結合ドメインとの融合蛋白として発現するプラスミドを、GAL4結合配列をルシフェラーゼ遺伝子の上流に組み込んだプラスミドとともにヒト絨毛癌由来の細胞株JFG3で発現させ、ルシフェラーゼ活性を測定したが有意な変化はなく、KIMI-lが転写制御因子である可能性は否定的であった。しかし、KIMI-lはTDAG51との高い相同性をもつことから、アポトーシスに関わる可能性が高く、重要な蛋白であることが予想された。ヒトではCAGリピートの数がしばしば多系性を示すため、腎不全患者20例から抽出されたDNAについてヒトKIMI-lのCAGリピートの数について検討した。17例がCAGリピート14回のホモであり、2例がCAGリピートと14回と13回、10回の各ヘテロであることが明らかとなり、KIMI-lは遺伝子多系性のマーカーになりうることが示唆された。来年度はKIMI-lの機能をさらに検討するとともに、ヒトKIMI-lのCAGリピートの多系と疾患(特に腎疾患)との関連について検討する。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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