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1997 年度 実績報告書

乳癌の非侵襲的早期診断法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 09877229
研究機関九州大学

研究代表者

森 正樹  九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (70190999)

研究分担者 藤 也寸志  九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (20217459)
キーワード乳癌 / 乳癌検診 / 乳頭パッチ / 乳頭分泌液 / CEA / 免疫組織化学法 / CA15-3
研究概要

乳癌の新しい非侵襲的診断法として乳頭にセルロース膜を付着し、このセルロース膜に付着した非顕性の分泌液を免疫組織学的方法を用いて診断する方法を開発した。具体的にはセルロース膜を12時間〜24時間乳頭に貼付し、これを剥がした後でcarcinoembryonic antigen(CEA)に対する抗体を用いて免疫組織化学的方法を用いて判定するものである。本法を用いてまず健常人において月経周期の影響を調べてみた。これは乳頭分泌にホルモンの影響が考えられるためである。その結果、CEAに関しては健常人(乳腺疾患を持たないと判断された人)では性周期にかかわらずCEAはほとんど検出されない事が明らかとなった、また閉経後の健常人でもCEAは検出されなかった。一方、乳癌患者では多くの症例で患側により強いCEAの反応を認めた。具体的には抗CEAモノクローナル抗体およびペルオキシダーゼ呈色反応による反応生成物を、別に求めた標準希釈曲線に基づいて定量する方法で実測値を測定した。その結果乳癌のある側の乳頭からはCEAが大量に(5〜30単位、平均16.4±8.6)分泌されている反面、反対側の乳癌のない側の乳頭からは0〜9単位、平均2.1±2.1とほとんど分泌されていないことが明らかとなった。本法は全く無侵襲で貼付するだけの簡単な検査であることより乳癌のスクリーニングとしての位置づけが期待できる。しかし乳腺症に対する判定などについては今後更なる研究を要する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Honda M: "Matrix metalloproteinase-7 expression ingastric carcinoma." Gut. 39. 444-448 (1996)

  • [文献書誌] 森 正樹: "乳癌の無侵襲診断方法の開発" 乳癌の臨床. 10・2. 298-299 (1995)

  • [文献書誌] 今山 修平: "乳癌の無侵襲早期診断方法の開発" 乳癌の臨床. 10・2. 331-333 (1995)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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