研究概要 |
1)生後1〜2週目のFischer344ratの半側大脳に15Gyを1回照射し、照射後2,3,6時間、1日、3日、5日目に大脳を摘出し、Oncor社In situ apoptosis detection kitを用いて免疫染色し、染色の程度と形態学的変化によりapoptotic cellの出現を経時的に評価した。 照射側では照射後2時間ではどの部位にもapoptotic cellはみられず、照射後3時間目より皮質下白質・海馬歯状回・側脳室上衣下層にapoptotic cellが出現する。照射後6時間目では特に海馬歯状回・脳室周囲白質で著明に増加、更に内包にもみられるようになる。1日目には脳室周囲白質・海馬歯状回でやや減少し、皮質下白質では殆ど認めなくなる。3日目には海馬歯状回でも消失し、脳室上衣下層にわずかに認めるのみとなり、5日目にはどの部位にも全く認めなくなる。一方非照射側では照射後6時間目・1日目に照射側と同じ部位にapoptotic cellを認めたが、照射側に比し明らかに少なかった。 5Gy、10Gyの半側大脳1回照射でも15Gyの1回照射と同様の結果であった。 2)生後1〜2週目のFischer344ratの半側大脳に15Gyを1回照射し、照射後3、6時間、1日、3日、5日目に大脳を摘出し凍結切片を作製し、in situ hybridizationでc-fos,jun-Bの発現を調べた。 c-fos,jun-Bともに照射後3、6時間、1日、3日、5日目いずれの時間においても発現はみられなかった。
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