研究課題/領域番号 |
09877283
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
高岡 邦夫 信州大学, 医学部, 教授 (30112048)
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研究分担者 |
清水 元彦 信州大学, 医学部, 助手 (70226257)
清水 富永 信州大学, 医学部・附属病院, 助手 (40283270)
二階堂 敏雄 信州大学, 医学部・附属病院, 講師 (50180568)
江原 宗平 信州大学, 医学部・附属病院, 講師 (40176780)
藤井 信吾 信州大学, 医学部, 教授 (30135579)
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キーワード | 骨粗鬆症 / 骨形態計測 / 骨形成 / 骨吸収 / エストロゲン / ビスフォスフォネート / 副甲状腺ホルモン / 海綿骨 |
研究概要 |
骨粗鬆症におけいて効率よく骨を再生させるために、骨形成促進剤と骨吸収抑制剤をラットに投与してその効果を、骨形態計測法によって評価した。骨形成促進剤である副甲状腺ホルモンは、脛骨近位部で海綿骨の量と連続性を有意に増大させた。しかし、脊椎では、それらのパラメターを有意に増大させるまでには至らなかった。これは、脊椎では、副甲状腺ホルモンの作用で、骨形成と骨吸収の両者が亢進するためと考えられた。副甲状腺ホルモンに骨吸収抑制剤であるエストロゲンもしくはビスフォスフォネートを併用した場合、副甲状腺ホルモンの骨形成促進作用は抑制されなかったが、副甲状腺ホルモンによって亢進した骨吸収が抑制され、結果として、海綿骨の量と連続性および強度が有意に増大した。従って、骨形成促進剤である副甲状腺ホルモン剤と骨吸収抑制剤(エストロゲンもしくはビスフォスフォネート)の併用は、ラットの脊椎における海綿骨の量、質、強度の向上に有効である。骨粗鬆症による骨折は、脊椎に多く臨床的に問題となっている。骨粗鬆症による骨折の予防と治療に、骨形成促進剤と骨吸収抑制剤の併用が有効であると考える。
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