研究概要 |
平成10年度研究実績の概要 これまで突発性難聴新鮮例20例.陳旧例12例,遅発性難聴7例,若年性一側聾12例の患者から同意の上,血清を採取した.また突発性難聴新鮮例を中心としてステロイド治療をおこない,発症直後,1ケ月後,6ケ月後,1年後,2年後に血清を採取した.この血清を用いてラット内耳抽出液との間でWestern Blottingをおこなっている.一部の症例で抗内耳抗体が見つかったため,ラットの内耳切片上で,陽性部位を確認している.その結果,一部はラセン器周囲に陽性所見を認めた.さらに,検索を進めるとともに,陽性部位の局在を詳細に検討するため,免疫電子顕微鏡検査を導入して検討する予定である.研究成果の発表はさらなる検討を行った上でおこなう予定である.また,現在までの臨床統計として,難聴に関与するミトコンドリア遺伝子異常をもった症例の有無を検討し論文の形式で発表した.また,突発性難聴と遅発性内リンパ水腫のステロイド反応性についても集計を進行中である.
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