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1999 年度 実績報告書

「若者のマイノリティーに対する意識」についての実証研究

研究課題

研究課題/領域番号 09878010
研究機関相愛女子短期大学

研究代表者

竹田 美知  相愛女子短期大学, 生活学科・その他の部局等, 助教授 (00144634)

キーワード帰国子女 / 国際交流ボランティア / ライフコース / 異文化交流経験 / 人権教育 / 国際理解教育
研究概要

平成11年度は、幼少時異文化体験を得た帰国子女と、青年期に国際交流団体に所属し、外国人と交流している国際交流ボランティアを対象として、彼らのこれまでのライフコースと、現在の外国人との交流との関わり、将来のライフコースヘの設計にどのように関わっているかを明らかにした。帰国子女を対象とした事例調査からは、下記の2点が検証された。第1に、日本人の多い海外居住区であってコンボイネットワークがほとんど日本人だけによって担われた場合や、現地の人に対する日本人からのよくない風評を聞いた場合は滞在経験がマイナスに意味づけされ、将来のライフコースにおける国際移動にも消極的になる。第2に、帰国子女や家族のコンボイネットワークが地域と結びつき帰国後も引き続き異文化体験時のコンボイと絆が結ばれていて帰国子女の友人再編能力が高い場合は、将来のライフコースにおける国際移動に積極的になる。国際交流ボランティアを対象とした事例調査からは下記の点が検証された。第1に幼少時に在日外国人と交流した経験はその後の国際交流ボランティア活動に大きな影響を与えている。第2に、地理的移動を伴う異文化交流経験[留学、旅行、移住など]の経験は、帰国後の外国人との交流を促進している。第3に地位の変化に伴うライフコース上の転機は、外国人との交流のきっかけとなりやすい。第4に家族の外国人に対する『距離感』は、ボランティア自身の活動には影響を及ぼしていない。第5に学校における人権教育は、ボランティアの親の世代においてもボランティアの世代においても普及していない。第6に友人再編能力に長けた人ほど国際交流ボランティア活動に積極的である。第7にボランティア達は他のマイノリティー支援にも活発である。以上の事例調査から、国際理解教育には在日外国人と直接交流をはかるフィールドワークや自主運営グループによる学習方法が望ましいことが明確になった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 竹田美知: "「異文化体験とライフコース第2報-帰国子女のインタビュー調査より-」"相愛女子短期大学研究論集. 第47巻. 49-67 (2000)

  • [文献書誌] 竹田美知: "「若者の外国人に対する意識とその影響要因-関西地域の大学生に対する調査から-」"家族研究論叢. 第6号. 39-53 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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