研究課題/領域番号 |
09878046
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
平野 葉一 東海大学, 文明研究所, 助教授 (20189856)
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研究分担者 |
板井 昌典 東海大学, 理学部, 助教授 (80266361)
河村 勝久 東海大学, 教育研究所, 助教授 (70119668)
中村 義作 東海大学, 教育研究所, 特任教授 (20109200)
秋山 仁 東海大学, 教育研究所, 教授 (00096942)
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キーワード | 数学教育 / 数学史 / 数学教育法 |
研究概要 |
本研究の目的は、高校数学教育における数学史活用に関する教員用マニュアルおよびCD-ROM作成であるが、平成9年度においては、数学史活用の基本概念の構築を行った。また、具体的項目である「数列の和」(数学I・A)に関連するCD-ROMについては現在その試作を進めている。研究実績は以下の通りである。 1.高校数学における数学史活用の基礎概念に関しては、1997年6月に開催された数学教育学会夏期研究会シンポジウムにパネラ-として報告を行い、合わせて各方面からの意見を収集した。特に、高校生に対する数学的諸概念への興味付けや理解にとって数学史的アプローチが有意義であるという点で多くの賛同が得られた。また、数学を学びながらその社会性・文化性を考えるという点でも数学史の有効性が認められた。 2.高校数学に関わる歴史的内容としては、6月に発行した『大数学者から学ぶ入試数学IA・IIB』(全2冊、秋山仁、平野葉一他共著、数研出版)に対する大学・高校の教員等から幅広く意見を収集し、現行のカリキュラム(高等学校)に関してはこれを基礎テキストとできることが確認できた。但し、文部省教育課程審議会の中間答申により、2003年を目指しての数学教育改革において数学教育の質の転換や数学史の重要性が増してきたことに対応する必要生が生じてきた。この点に関しては、教育課程審議会等の動向を見ながら平成10年度以降は柔軟に対応しなければならないと思われる。 3.1997年8月以降は、主としてマルチメディア利用という観点から、CD-ROM作成の基本概念作りを中心に研究を行った。特に10月の文部省主催情報処理教育研究集会(於室蘭大学)においては、数学史利用による数学的諸概念の発見をPlan-Do-Seeに組み込んだ形態での教育システムの基本概念を報告した。
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