研究課題/領域番号 |
09878051
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
酒井 たか子 筑波大学, 文芸・言語学系, 講師 (40215588)
|
研究分担者 |
小林 典子 筑波大学, 文芸・言語学系, 助教授 (00241753)
西村 よしみ 筑波大学, 文芸・言語学系, 助教授 (40208228)
カイザー シュテファン 筑波大学, 文芸・言語学系, 教授 (20260466)
|
キーワード | 日本語学習者 / 学習ストラテジー / 認知特性 / 視覚優位型 / 聴覚優位型 |
研究概要 |
外国人日本語学習者の多様性を如何に効率よく教育に結びつけるかという命題のもと、本年度は、学習者を個々人というよりは「集団」からの視点で捉える研究を進めた。すなわち、母語の観点、第一言語習得との比較の観点からの調査研究である。調査内容としては、音声で与えられた文法情報を処理する能力の測定、文表出、語彙テストなどである。 母語の観点としては、インドネシア語、タイ語を母語とする学習者を取り上げた。これまで非漢字圏の学習者は英語を母語とする被験者の結果はある程度まとまって得られているが、それ以外の非漢字圏の学習者の結果は多くはない。タイ語とインドネシア語を母語とするそれぞれの国の大学で学ぶ学習者を比較すると、学習時間が同じ場合には、習得に関しては非常に近い結果となった。さらに、インドネシア語を母語とする学習者に対して大学1年から4年までの学習者に対する日本語力の変化を調べる調査も実施した。 これまでに得られた、漢字圏(中国語、朝鮮語)、非漢字圏(英語)との比較を行っているところである。 また、日本語学習者の困難な点が第二言語の特有のものか否かを調べるために、第一言語習得との比較研究を行った。小学校3年生および5年生に対して、外国人日本語学習者と同様の調査を実施した。文法力は小学校3年生において書き言葉特有の表現を除いてはほとんど文法は獲得していること、語彙の難易に第一言語と第二言語では大きな開きがあること、小学生の場合は実施した調査がかなり一般能力を予測する者であることなどが分かった。
|