本年度は、3次元モデラについて、個々の編集機能の試験的な実装を行ない、3次元モデラ"Clayomre"を作成した。本研究では、データグローブ、立体視眼鏡などの特殊な入出力装置を使用せず、通常のワークステーションのモニタやマウスのみを用いいわばMacDrawで2次元図形を描くような感覚で、「直接操作」により、手軽に3次元物体を操作することを狙った。また、3次元物体の表現形態としては、ポリゴンによる表現形態を想定した。 直接操作のみで物体を編集するにあたり、地面、物体の影、操作対象の位置、バウンディングボックスの情報を物体と同時に表示することで、三面図を用いずに物体の編集を行なうことができるようにした。また、物体の編集には、「物体を切る」「物体を引き伸ばす・潰す」といった直感的な操作形態を採用した。本モデラで扱うモデルはサーフェイスモデルであるが、ユーザにサーフェイスモデルを編集していることを意識させないように、物体の切断時に切断部分に自動的に面を補うなどの工夫を行なっている。 なお、本モデラで作成した物体は、VRMLおよびOBJ形式で保存するようにし、他の3次元アプリケーションですぐに利用することができるようにした。
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