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1998 年度 実績報告書

プラズマ励起による金魚の異常成長機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 09878085
研究機関東北大学

研究代表者

飯塚 哲  東北大学, 大学院工学研究科, 助教授 (20151227)

研究分担者 高橋 好徳  東北大学, 工学部, 教務職員 (40291249)
畠山 力三  東北大学, 大学院工学研究科, 教授 (00108474)
佐藤 徳芳  東北大学, 大学院工学研究科, 教授 (40005252)
キーワード異常成長 / プラズマ励起 / オゾン / 過酸化水素 / 吸光度 / 成長促進作用 / 硝酸イオン / 生体活性作用
研究概要

本研究では空気のオゾナイザー放電により生成されたオゾン処理空気を水槽に流し、実際に金魚を飼育して、その成長に及ぼす効果について明らかにした。実験では、(1)オゾン生成部、(2)処理空気の輸送部、(3)水中での成分測定、及び(4)金魚の成長を観察した。(1)ではオゾナオザー放電の発光スペクトルを測定した結果、300〜400nmの紫外線が強く発光し、原子状酸素の存在が確認された。オゾンの紫外線吸収帯(254nm)以下の紫外線の発光は微量であった。(2)オゾナイザーを通過した空気の成分を調べるために気体の吸光度を測定した結果、254nmを中心に半値幅が約20nmの吸収帯が観測された。これはオゾンによるものであり、その他の窒素酸化物などによる吸収はほとんど観測されなかった。(3)この処理空気を蒸留水に瀑気して水の吸光度を測定した。その結果、波長が230nm以下の領域での吸光度が、瀑気日数と共に上昇していくことが分かった。通常の空気瀑気ではほとんど吸光度の変化は見られなかった。これは重要な知見である。さらに、オゾンと水との反応による過酸化水素の検出をしたところ、オゾン瀑気水に0.013ppm程度のわずかな量が見られた。過酸化水素水中で金魚の飼育を試みたが顕著な成長は見られず、過酸化水素の生体活性度はなかった。また、各種の水中負イオンの分析を行った。金魚を入れたオゾン処理水の硝酸負イオン濃度は空気瀑気水の17%であり、顕著な差異が認められた。水中オゾン濃度は検出限界以下であった。(4)オゾン処理水中の金魚は活発に運動し、餌をよく食べ、成長は空気瀑気通常水の体長で約2倍、体重で約4倍の差が見られた。
以上の測定結果から、空気酸素の放電による生成オゾンが水と反応し、イオン濃度等を変化させ、金魚の成長と関連していることが確認された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] S.Iizuka: "Control of negative ion production" The 3rd Int.Conf.on Reactive Plasmas. 415-416 (1997)

  • [文献書誌] 飯塚 哲: "プロセスプラズマの大面積化と電子エネルギー制御" 電気学会論文誌. 118A. 971-978 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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