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1998 年度 実績報告書

有限磁化プラズマのカオス的振る舞い

研究課題

研究課題/領域番号 09878089
研究機関九州大学

研究代表者

河合 良信  九州大学, 大学院総合理工学研究科, 教授 (10038565)

研究分担者 上田 洋子  九州大学, 大学院総合理工学研究科, 助手 (70274529)
キーワード不安定系 / プラズマカオス / 磁化プラズマ / 間欠性カオス / ECRプラズマ / フルート波
研究概要

有限磁化プラズマ中に励起されるフルート波やドリフト波が、その振幅が大きくなるとカオス状態に移行するかどうかを明らかにすることを目的として実験を行い、以下の成果を得た。
(1)磁気ミラー型プラズマ発生装置(直径29cm)に、周波数2.45GHz(最大5kW)のマイクロ波をTEllモードで印加し、電子サイクロトロン共鳴によりECRプラズマを生成した。この時、磁化プラズマの密度勾配に起因する不安定性を観測した。不安定性はプローブで受信し、オッシロスコープで時系列データを取り、周波数スペクトルをスペクトラムアナライザーで測定した。この結果、この不安定性はマイクロ波パワー、圧力、磁場強度、磁場勾配に強く依存することが分かった。
(2)あるマイクロ波パワーでイオン飽和電流が急激に増大する「モードジャンプ」が観測された。この「モードジャンプ」が異常波(X波)の高域混成波共鳴条件で起きることを見出した。
(3)2次元駆動装置を用いて不安定波動の波長測定を行い、不安定波動がm=2-3のフルート波であることが分かった。
(4)フルート波の時系列データから相空間の軌道を求めた結果、不安定波動が乱れてくると間欠的に振る舞い、カオス状態になることを見出した。
以上のことから、ECRプラズマ中で励起される低周波はフルート波であり、間欠運動を経てカオスに至っていることが明らかになった。今後は、 「モードジャンプ」とカオスの関係を調べ、さらにECRプラズマ中のカオスの発生機構を明らかにすることにより、有限磁化プラズマ中のカオス現象がプラズマの均一性に及ぼす影響を研究する必要がある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Y.Ueda: "Effect of upper hybrid waves on uniform electron cyclotron resonance plasmas" Journal of Vacuum Science & Technology A. 16・3. 1454-1458 (1998)

  • [文献書誌] Y.Kawai: "Production of Large Diameter ECR Plasma" Journal de Physique IV. C-4. 235-246 (1997)

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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