研究概要 |
(1)野外でイモリ(Triturus japonicus)の幼生を多数採取して凍結し保存した。そのうち一部の幼生個体からDNAおよびmRNA抽出などの予備実験を行ない,cDNAクローンバンク作成の準備を進めた。今後これらのイモリの幼生からからmRNAを抽出・精製し,なるべく完全長のcDNAクローンバンクの作成するための条件等を検討する。 (2)得られた一部のcDNAクローンの塩基配列を決定した。そのためにPCRによるサイクルシーケンシングを行ない,得られたシーケンシング反応性生物をABI社製キャピラリーシーケンサーPrism 310DNAシーケンサーを用いて解析した。得られた塩基配列データはUNIXワークステーションSparcStation 20に格納し,DDBJ/EMBL/NCBIの遺伝情報データベースに蓄えられているデータとの比較を通じて,他の生物の遺伝子とのホモロジー解析を行なった。 (3)これと平行してイモリの幼生からゲノムDNAを抽出精製してYACベクターにクローン化し,できるだけサイズの大きなYACクローンバンクを作成する準備を進めた。今後、10-20程度のcDNAクローンを混合したものとYACクローンの間でハイブリッドを形成させ,イモリの幼生で発現している遺伝子を含んでいるYACクローンを同定する。
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