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1998 年度 実績報告書

宿主側の液性因子に依存するマラリア原虫細胞の増殖制御機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09878161
研究機関大阪大学

研究代表者

三田村 俊秀  大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (80268846)

研究分担者 田井 久美子  大阪大学, 微生物病研究所, 教務職員 (00187907)
キーワードPlamodium falciparum / マラリア原虫 / 細胞増殖 / 脂肪酸 / 血清アルブミン
研究概要

熱帯熱マラリア原虫のin vitroにおける細胞培養においては、RPMI1640のような合成基礎培地に、ヒト由来の血清(もしくは血漿)の添加が必須であるという事実が確立されている。申請者は、同じ単細胞生物である酵母とは大きく異なり、むしろ、多細胞生物である動物細胞のそれに類似している可能性さえある、マラリア原虫の細胞増殖のこの非常にユニークな点に着目し、単細胞であり、酵母より下等な真核生物である原虫を用いて、細胞増殖機構に関する研究を続けている。平成10年度は、平成9年度に引き続き赤血球期マラリア原虫の細胞増殖における血清中因子の役割を解析するために、増殖に必須な因子の精製、ならびに、その分子同定を行った。昨年度からの継続として、通常原虫細胞の培養に必須なヒト血清の代替えとなる成牛血清の硫安沈殿画分(Daigo′s GF)を出発材料として、ゲルろ過カラムクロマトグラフィー、脂質の有機溶媒抽出、抽出脂質のシリカゲルクロマトグラフィー、抽出脂質の脂質フリー血清アルブミンへの再構成実験などの解析を行った。結果として、マラリア原虫の細胞増殖に必須な血清中因子は、血清アルブミンにアソシエートした遊離脂肪酸であること。また、この遊離脂肪酸は、ある限られた飽和・不飽和脂肪酸の混合物である必要があること。さらに、細胞増殖促進活性を持つ組み合わせのなかで、パルミチン酸とオレイン酸、または、ステアリン酸とリノール酸の組み合わせが至適であることなどが明らかとなった。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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