研究課題
アスベストを夾雑物として含む廃棄物の処理について、分担して研究を進めた。主なものを以下に記す:[阿座上]は学術的になすべきこととして、製造・利用・廃棄の各技術と代替品開発に関する通産省主導の大型で公募型の研究を提言した。[鷲見]はアスベストの無公害化・利用に関する資料を収集、関係法令を収集、通関統計に基づき現在の輸入状況などを調査。[小菅]は国内外の利用状況・動向・研究事例を紹介、無毒性代替材開発の困難を説明したうえで、現状把握+法規制+処理技術+社会的コンセンサスを念頭においたシナリオ策定の必要性を指摘した。[佐々木]はアスベストで汚染した気流を避ける方法を調査するとともに、アスベストの希薄懸濁液からアスベストを迅速に分離するプロセスに関して調査・提言。[佐藤]は旧採掘場・工場跡・病院などを取材する一方、代替材料開発の動向を調べた。[眞保]は製錬スラグを使ったアスベストの溶融分解に関する調査・提言を行うとともに、国内利用状況・米国における動向の把握、各種処理法の安全性、法規制、経済性の検討の必要を説いた。[中澤]は関連文献の収集・整理、現行法令・通達の検討、研究全体の統括を行った。平成10年2月12日工業技術院資源環境技術総合研究所(つくば)において「夾雑アスベストの処分に関する現状調査と提言」なるテーマで会議を開いた。提供された話題は次の通り:「アスベストの分析」(専門的知識の提供、小林セツ宮城県工業技術センター総括研究員)、「アスベストの廃棄物の無公害化処理・利用技術に関する研究」(小菅)、「形態・飛散・吸着に関わる調査・提言」(佐々木、中澤代読)、「アスベスト採掘現場及び製造工程で発生した環境・人体影響の記録調査」(佐藤)、「クリソタイル系およびクロシドライト系アスベストのファイアライトスラグ中での溶融分解」(眞保)、「アスベスト関係資料・図書・法令の紹介」(阿座上・佐藤・鷲見・中澤)。