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2009 年度 実績報告書

ネパール仏教文化史の総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09F09002
研究機関東北大学

研究代表者

桜井 宗信  東北大学, 大学院・文学研究科, 教授

研究分担者 SHAKYA Sudan  東北大学, 大学院・文学研究科, 外国人特別研究員
キーワードインド・チベット密教 / ネパール仏教 / 『ナーマサンギーティ』 / 密教儀礼 / 生き神クマーリー / 持世菩薩
研究概要

以下を研究代表者(桜井)の指導・助言のもと,研究分担者(Shakya氏)が実施した。
(1)Namasamgiti及び関連典籍に関する文献研究
タントラ自体及びManjusrikirti註を中心とした諸註釈書の読解により,文殊の異名の一つ「本初仏」がどのように理解されていたかを解明し,その成果を『印度学仏教学研究』誌上に掲載した。
(2)Durgatiparisodhanatantraチベット語訳校訂テクスト整定研究
計7本の版本を複写によって蒐集し,第1章の電子ファイル化を行った。
(3)フィールドワークに基づくネパール密教儀礼研究
カトマンドゥ盆地の仏教寺院を中心とした数度の現地調査を実施し,その成果を以下の3点に纏めた。
(a)ネパール仏教寺院でしばしば奉祀されている釈尊・般若母・観音の三尊形式がネパール密教独特の曼荼羅である「三宝曼荼羅」に由来することを解明し,『善通寺教学振興紀要』誌上で論じた。
(b)福徳財宝神として著名な持世菩薩(Vasudhara)を主尊とする儀礼の場に陪席し,その詳細を文字及び映像として記録に留めた。
(c)仏教徒出身の女児をヒンドゥー教の忿怒女尊カーリーの化身と見做して尊崇するいわゆる「クマーリー信仰」を取り上げ,ネパール宗教文化の基層を為す両宗教の交渉史の解明に資することを目的として,関連する文献の読解を行いながら元クマーリーへの聞き取り調査をも実施し,その成果の一端を「ネパールの生き神クマーリー」と題する研究発表において報告した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] The interpretation of Adibuddha : As Described in the Namasamgiti commentaries2010

    • 著者名/発表者名
      SHAKYA Sudan
    • 雑誌名

      印度学仏教学研究 58-3

      ページ: 144-150

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ネパールの仏教寺院-1-ゴールデン・テンプルから見るネパール仏教の特徴-2010

    • 著者名/発表者名
      スダン・シャキャ
    • 雑誌名

      善通寺教学振興紀要 15

      ページ: 16-42

  • [学会発表] 『ナーマサンギーティ』の註釈に見られる本初仏の解釈について2009

    • 著者名/発表者名
      スダン・シャキャ
    • 学会等名
      第60回日本印度学仏教学会
    • 発表場所
      大谷大学(京都)
    • 年月日
      2009-09-08

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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